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vol.5 日本のデザイン雑貨が海外市場を開拓するヒント
―WallpaperSTORE*
安西 洋之

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2016年2月号
※本コラム「ワールドワイド トレンド」は、アジア編・ヨーロッパ編・米国編の輪番で毎月掲載しています。
 


 
日本製品の存在感と売り上げにギャップ
 
 
『Wallpaper*』という雑誌がある。住空間を取り巻くデザインに関心の高い人たちが読む雑誌と知られ、現在、米国のタイム・ワーナー社が発売元になっている。建築、デザインなどライフスタイルをテーマに月間16万部が世界で売られており、米国、英国、欧州大陸でそれぞれ30%、その他の地域が10%という配分だ。
 
平均年齢34歳、都市居住者が74%、平均給与13万米ドル、クリエーティブ産業従事者67%、大卒以上87%、年間飛行機搭乗回数9回、91%は同雑誌のサイト(wallpaper.com)も閲覧している。これが読者のプロフィールである。
 
このWallpaper*と提携する「WallpaperSTORE*」というデザイン雑貨のオンライン販売サイト(store.wallpaper.com/)が2015年7月9日にスタートした。拠点はイタリアのミラノにある。4カ月を経た11月初め、プロジェクトマネジャーと会った。ジル・マッセ氏だ。
 
 

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「WallpaperSTORE*」のオフィス ©WallpaperSTORE*


 
現在、毎月2万5000人が訪問する同サイトだが、2016年の7月には15万人╱月まで持っていきたいという。
 
オープン時のサプライヤー数は40社800品目だったのが、4カ月後には120社の2000品目と増えている。
 
そのマッセ氏が、こう指摘する。
 
「前職であるリナシェンテ(※1)のデザインマーケットでのバイヤー時代の話です。取引企業数や扱う商品数からみて、市場における日本の商品の存在感は全体の20%近くまでありました。しかし、売り上げベースにすると5%程度しかない。当サイトでは、日本の商品の存在感は10〜12%。それに対し、売り上げは2〜4%というところ。いずれにせよ、存在感と売り上げの間には、大きな乖離があります」
 
今回は、WallpaperSTORE*のケースを例に挙げながら、日本のデザイン雑貨が海外市場を開拓するヒントを提供したい。
 
 
※1:イタリア・ミラノにある大手デパート
 
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「WallpaperSTORE*」プロジェクトマネジャー ジル・マッセ氏©WallpaperSTORE*


 
 

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