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超顧客志向で
「世の中に役立つものを誰よりも先に創る」
オーレック×タナベ経営

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2019年3月号
 
体系的に人材育成するオーレックアカデミー
 
小林 次世代経営者を育成するジュニアボードを導入されています。1年目は計画を作ってプレゼンテーションを行い、一部の提案は中長期計画に組み込んでいただきました。2年目に当たる今期は計画を実行する段階に入っていますが、社内や人材の変化を感じていますか?
 
今村 若い世代の経営者意識をどう高めるかについては、常に意識してきました。ジュニアボードは、次世代幹部の育成と若い世代のアウトプットを経営に活用できる一石二鳥の仕組みと思い導入を決めました。
 
効果としては、メンバーの意識の変化を実感しています。社員の視点はこれまで担当業務に偏りがちでしたが、ジュニアボードを通して会社全体を見る視点が養われています。例えば、決算書のベースを理解したことで、メンバーは決算書を見て会社で起こっている事象や今後の展開へひもづけられるようになってきました。
 
小林 オーレックは300名以上いるスタッフ全員が正社員ですね。人をとても大切にされており、人材育成にも力を注いでおられます。体系的な教育の中核を担うのが「オーレックアカデミー」ですが、アカデミーにおいて最も大事にされている点をお聞かせください。
 
今村 創業理念は、「世の中に役立つものを誰よりも先に創る」。これが業界初の製品開発を生み出し、お客さまに喜んでいただいた結果が貢献高となり、会社を成長させてきました。逆を言えば、他社と同じものを作っていては価格競争に陥り、尻すぼみになっていくということ。ここはオーレックアカデミーの根幹となる考え方です。
 
ただ、口で言うのは簡単ですが、実行するのは難しい。なぜなら、製品開発は何百もの失敗の上にようやく成り立つものですが、人間は本能的に失敗を避けようとします。それでも、お客さまの困り事の解決や満足のために、あえて挑戦する社員を育てていかないとお客さまに貢献できません。当社が目指すのは「超顧客志向」。今の時代、顧客志向はどの企業でも掲げていますが、同業者がやっているのと同程度で満足しているのは業界志向です。それに対し、お客さまの声に謙虚に耳を傾けるのが超顧客志向。超顧客志向でないと良い製品は開発できないことを、私自身の経験を踏まえてアカデミーで伝えています。

 
小林 超顧客志向に意識を変えるプログラムとは、どのようなものでしょうか?
 
今村 例えば、農業体験ですね。私も含め、昔は社員の大半が農家の子だったので、農家の状況や気持ちがよく分かりました。しかし、今では入社する社員で農家の子がほとんどいないので、農家にご協力をいただいて育ててもらっています。
 
小林 オーレックアカデミーやジュニアボードへの参加条件はあるのでしょうか?
 
 アカデミーにはさまざまな階層、部署の人材を選んでおり、これまでに約70名が受講済みです。その中から、ジュニアボードや新規開発プロジェクト、教育委員会などのメンバーを選び、次の段階に進んでもらっています。教育委員会は社内の教育の仕組みを考える委員会であり、教える側になってもらいます。実際に教えてみると、考えが整理されたり、新たな気づきがあったりと良い影響が出ていますよ。
 
平井 上司や人事の指示ではなく、実際に受講したメンバーからの推薦なら本人のモチベーションも上がるでしょうし、アカデミーを必要とする人材を選べる点からも非常に良い仕組みです。
 
 
 

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