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アカデミーフォーラム2019

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2020年2月号

 

 

 

 

タナベ経営は2019年11月29日、「アカデミーFORUM2019」を東京・大手町で開催した。会場には全国から114名の経営者や幹部、人事担当者が集まり、企業の成長と価値向上につなげる人材育成の具体策を学ぶ一日となった。

 

 

企業の成長、価値向上につながる人材育成が不可欠

 

企業を取り巻く環境が激変する中、ビジネスモデルイノベーションや生産性向上、それらを可能にする人材育成が企業にとって喫緊の課題となっている。

 

アカデミーFORUM2019では、タナベ経営の提案する「FCCアカデミー」を活用し、人材育成に取り組む企業としてツインバード工業(新潟県燕市)、社会医療法人敬和会大分岡病院(大分県大分市)、WITH(ウィズ)グループ(埼玉県川口市)の事例を紹介した。

 

冒頭の基調講義で、タナベ経営・川島克也(東京ファンクションコンサルティング本部長)は「早期に全員が一人前になり戦力化できる企業ほど生産性は高い。FCCアカデミーを通じて戦略的・計画的に人材を育成し、企業価値向上、生産性向上、活育思想の醸成につなげていただきたい」と呼び掛けた。

 

 

HRテックを用いた体験型学習の時代へ

 

アカデミーFORUM2019では最先端の学習ツールとして、VR(仮想現実)を活用した研修を紹介。例えばVRを使った工場研修の場合、専用ゴーグルを装着すると360度全体に工場の風景が広がり、仮想空間の中で実際の業務を学ぶことができる。

 

VR研修を実際に体験した参加者からは「平面で見るのとは臨場感が全然違う」「実際に現場に行かなくても作業を学べる」「危険を伴う作業を学ぶ場合に便利」などの声が上がり、注目を集めていた。

 

VRコンテンツは工場見学や社員研修、安全教育、人材採用、ウェブ上でのブランディングなどで活用が可能。この他、アバターを使った動画コンテンツ紹介など、HRテック(人事領域でのテクノロジー活用)による最先端の体験型学習に触れる機会となった。

 

 

 【事例1】ものづくり×アカデミー 
ツインバード工業
TWINBIRDアカデミーに学ぶ教育&情報プラットフォーム

 

ライフスタイル家電メーカーのツインバード工業は、2019年に「TWINBIRDアカデミー」を開校した。外部環境が大きく変化する中、中期経営計画や人事制度とも連携した、戦略的・体系的な人材育成システムで「ゼロからイチを生み出せる人材」の育成を促す。

 

アカデミーでは対面研修、Web講座、協力会社の視察、外部研修を組み合わせた学習内容を提供。Web講座では社員が講師を務めるため、“社員同士が教え合い、学び合う”風土の醸成に成功している。また、研修やWeb講座は他部門を知り、“全体最適”の意識を養う機会にもなっている。

 

「企業の経営資源は『ヒト、モノ、カネ』ではなく『ヒト、ヒト、ヒト』。それぐらい、企業にとって人材は最重要」と代表取締役社長の野水重明氏。人材育成への熱い思いを抱きながら引き続き顧客と一対になり、時代の一歩先に出る人材を育てていく考えだ。

 

 

 【事例2】ヘルスケア×アカデミー 
社会医療法人敬和会 大分岡病院
多職種の早期育成を実現する敬和会アカデミーの取り組みと人財シンクタンクとしての将来展望

 

社会医療法人・敬和会グループは、敬和会アカデミーを設立。「新たな付加価値の創造」を目指し、全職員の医療知識・技能・倫理観の標準化(水平軸)、将来のリーダー開拓・育成(垂直軸)を実施している。

 

水平軸では各部署の人材育成ノウハウを体系化したシラバスの公開、eラーニング、臨床研究などを推進。垂直軸では「シンクタンク人材」「若手経営幹部候補」の育成に注力。シンクタンク人材育成に向けてジュニアボード(若手・中堅職員中心の会議体)創設、若手経営幹部候補生の育成に向けてメンター制度、執行役員制度の活用などを進めている。

 

敬和会理事長の岡敬二氏は「アカデミーとガバナンス改革の両輪がグループの成長に必須。アイデアとロジックを併せ持ち、グループの未来をデザインできる人材を育てていきたい」と人材育成のビジョンを語った。

 

※敬和会を取り巻く社会的課題を見つけ、調査、分析、研究を通じて新規事業などの提言を行うことのできる人材

 

 

 【事例3】教育×アカデミー 
WITHグループ
WITH GROUPの採用・定着・育成を支える人事制度とアカデミー

 

東京・埼玉を中心に保育所、学童保育所の運営を行うWITHグループ。人材不足による即戦力化の必要性などの課題を踏まえ、人事制度構築とアカデミー設立を決断し、両方を同時に実現していった。

 

アカデミーは保育基準・方法の明確化、動画事前視聴による研修効果最大化などの役割を果たす。動画教材はいつでも何度でも、繰り返し学べるのが特長。開校により保育品質の向上・均質化、教育プログラムのレベルアップ、人材定着率・採用率向上などで効果があったという。内定者も入社前に動画を視聴でき、業務を具体的にイメージできるため、不安を解消する効果は大きい。

 

人事制度においては保育士のキャリアステップ・昇格基準を明確化し、将来像を描きやすくなったという。“選ばれる保育園”であり続けるために、同グループは今後も人材育成に力を入れていく考えだ。