TCG Review

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Vol.19 意味の探求が新しい文化を創造する

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2021年5月号

 

 

ラグジュアリー市場が「今後は『高級品業界』というくくりではなくなり『文化と創造性に秀でた商品が入り乱れる市場』になっていく」(2020年11月25日)という米ベイン・アンド・カンパニーのリポートが現実味を帯びてきている。今回はラグジュアリー教育に携わる2人へのインタビューから、各国の特徴や今後の動向などを紹介したい。

 

 

女性のファッションが先頭を切る

 

これからラグジュアリー市場に参入するかどうかを検討するに当たって、この20~30年の間で「ラグジュアリー」と称されたモデルを参考にするのはあまり意味がない。なぜなら、そうした市場が終焉を迎えつつある今、これまでのプレーヤーは変化を強いられているからだ。新たなプレーヤーがひしめく中、過去の成功モデルは役に立たない。

 

しかしながら、日本のビジネスパーソンの口からは「ラグジュアリーを目指すなら、フランスのコングロマリットから学ばないといけない」との台詞がよく出る。これがまったくの見当違いであることは、これまでの本連載の内容で十分にご理解いただけたと思う。

 

「この先、新たなラグジュアリーへと先頭を切るのは、女性のファッションやバッグなどのアクセサリーであろう」と連載18回目(2021年4月号)に書いた。この市場はトレンドがダイナミックに動きやすいからだ。他方、男性のファッションは蘊蓄とこだわりが多いため動きが鈍く、女性のファッションの後追いになるに違いない。試作から商品販売までのプロセスが多いインテリア雑貨や家具も、その後追いの1つになるだろう。

 

したがって、女性のファッションとつながりのない市場に身を置くビジネスパーソンは「関係ない」と気後れするのではなく、自分たちを先導するともしびだと捉えるのが賢明だ。

 

そこで、今回はラグジュアリー教育に携わる2人の女性へのインタビューの内容を紹介したい。どのような人たちが行動しているのかを知れば、親しみが持てるはずだ。

 

 

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