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vol.36 気遣い言葉にご用心

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2018年9月号
 
相手に配慮して話したつもりだったが
 
現代に生きる私たちは言葉を口にするとき「聞き手を不快にさせないように」「失礼のないように」と必死になって「気遣いの言葉」を選択する傾向にあります。
 
ビジネスマンとして、社会人として気遣う言葉。とても大切だと私は思います。
 
ところが、目上や大事な顧客に配慮しようとして使った「気遣い言葉」が、その意図とは逆に「変だ」「おかしい」「感じが悪い」とネガティブに受け止められる場合があります。
 
あるとき、知り合いの若い営業担当者が、「お客さまの話に心からの賛意と同意を伝えたい」という場面で「なるほど」と思わず言いそうなところを、危うく踏みとどまったそうです。“なるほど”はなんだか偉そうだと、直感的に思ったといいます。
 
「気遣わなければ!」。そこで彼がなるほどの代わりに瞬時に選んだのが、「なるほどですね」でした。普段、よく耳にする言葉だったからです。
 
「『なるほど』と、短く感心するだけだと、ぞんざいな感じが伝わってしまうかもしれない。敬意のニュアンスが感じられる『です』という丁寧語を語尾に添えればいいじゃないか!」
 
「なるほどですね」という気遣い表現を、彼が発見した瞬間でした。実際口にしてみると、自分でも違和感を覚えることはありません。新しい、使い勝手のよい言葉を手にした喜びを胸に臨んだその日の面談で、彼は「なるほどですね」を心置きなく使いました。「心なしか、お客さまもごきげんの様子だ」と、その時は思ったそうです。
 
ところがその後、上司に注意されてしまったのです。
 
 

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