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ビジネスモデル・クオリティー
「選ばれ続ける」価値をつくる3つの戦略投資

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2018年1月号
 
 
「モノ余りのコト不足」「事業のサービス化とデジタル革命」が進む環境下、ビジネスモデル競争が加速化し、同質化の様相すら見せ始めている。「独自のビジネスモデル」を作り上げることは無論だが、「選ばれ続けるビジネスモデル・クオリティー」を確立する「戦略投資」が必要となってきた。3つのポイントを提唱したい。
 
まず、専門サービスへ投資し、ブランド化することだ。A社は、健康食の高齢者宅配事業で成長している。理由は、「味」に加え、栄養士資格を持つオペレーターによる適切なアドバイスが受けられるからだ。実に社員の6割が栄養士資格を持ち、顧客へ「プロフェッショナルサービス」を提供。この取り組みのブランド化により、顧客数は毎年120%以上の伸びを示している。
 
2つ目は、デジタルテクノロジーへ投資することだ。食材の流通市場は7兆円前後あるといわれている。その3割に達する2兆円超の規模で、取引社数も優に10万社を超える取引に関わるのがB社。理由は「デジタル」を活用した「プラットフォームモデル」を構築しているからである。日本有数の食品流通企業の売上高が2兆円強。つまり、同社はデジタルテクノロジーを活用した食材受発注サイトを通じ、日本を代表する食材取引会社へと進化しているのだ。デジタルテクノロジー革命といわれる現在、効率化でなく、顧客創造に直結するくらいの視点で戦略投資が必要なのではないだろうか。

 
3つ目は、「働きがい」へ投資をすることだ。食品メーカーのC社は事業拡大に伴って新工場を建設。自動化・無菌化などの最新設備の導入はもちろんのこと、トップが最も力を入れたのが、「働きがいある職場」への環境投資である。「会議室を壊してでも保育スペースを確保」「山と湖を見ながら落ち着ける休憩室の設置」など、「働く人のモチベーション」を高めるさまざまな工夫を通して「人を大切にする企業」として認知されている。大企業が多数進出する地区に立地しながら、抜群の採用力を発揮している。
 
「人手不足倒産は4年で3倍」という時代。働きがいある企業として選ばれる視点も、大切な戦略投資である。「ブランディング、デジタル、そしてヒト」。この3つの戦略投資が、新たな価値を生み出す鍵である。
 
 
 


タナベ経営 常務取締役/
食品・フードサービス成長戦略研究会 アドバイザー

中村 敏之? Toshiyuki Nakamura
「次代の経営者育成なくして企業なし」をコンサルティングの信条とし、100年発展モデルへチャレンジする企業の戦略パートナー。豊富な現場経験に基づく「ビジョンマネジメント型コンサルティング(VM経営)」は具体的で、クライアント企業から分かりやすいと大きな信頼を得ている。関西学院大学卒。
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