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ゴールは「困窮した地域」の再興
– 医療と介護を核にして顧客をつなぐ –
アルファスグループ(エヌ・エム・アイ)

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2017年3月号
 

新潟県内で調剤薬局を中心とした「メディカルゾーン」(左下、右)、介護福祉施設「さわやか苑」(左上)などを展開


 
 

調剤薬局からスタートし、医院開業支援、介護福祉サービスへと水平展開して事業を拡大させてきたアルファスグループ(エヌ・エム・アイ)。
同社が目指すのは「元気な地域コミュニティー」の創出だ。

 
医療不足地域に「医・薬」をセットにしたゾーンを創出
 
地方の医療を取り巻く環境が悪化している。これまで医療を支えてきた小さな医院の閉鎖や医師不足により、住民が適切な医療を受けられない事態に陥る地域も少なくない。
 
そんな困窮した地方の医療に対して、独自の発想から新たなビジネスモデルを構築している企業がある。新潟県長岡市に本社を置く、アルファスグループだ。その中核を担うのが、新潟県で35店舗の調剤薬局を展開する、エヌ・エム・アイ。同社は一般の調剤薬局とは全く異なるアプローチで注目されている。
 
一般的な調剤薬局は、既存の病院と隣接した場所に開店する。厚生労働省が薬局の独立性を高めるため、「医薬分業」(病院で医師が処方箋を交付し、それに基づいて院外の薬局が薬を調剤する制度)を進めているからだ。病院内の調剤薬局が、そのまま院外に出たケースも多い。
 
「エヌ・エム・アイは競合科がない地域に医院を開業し、その結果、隣接する場所に調剤薬局を開局するという方法です。医療従事者の不在地帯にゼロから医・薬をセットにした医療環境を創出するという事業を展開してきました。そこが他の調剤薬局とは決定的に異なる点です」
 
独自のビジネスモデルを説明するのは、エヌ・エム・アイの代表取締役会長で、アルファスグループを率いる岡本恒夫氏。調剤薬局と医院が隣接する場所を、同社は「メディカルゾーン」と呼ぶ。そのメディカルゾーンに、内科、眼科、小児科、整形外科、皮膚科など科目が異なる医院を複数誘致することにより、地域の住民が利用しやすい医療環境を整えている。新潟市内をはじめ、長岡、見附、柏崎など、18カ所に誕生させている。
 
メディカルゾーンで開業する医師の多くは病院の勤務医だ。通常、医院を新たに開業するには入念なマーケティングや多くのノウハウが必要になる。だが、勤務医にそのノウハウはない。こうした開業に伴う支援を行うのがエヌ・エム・アイの役割だ。
 
同社が窓口となり地主に土地を提供してもらい、そこに地主が賃貸用医院・薬局を建設。医師と薬局の双方が建物を借りるという建て貸し方式で開業施設を提供している。一般的な開業に比べ初期投資を大幅に抑えられるというメリットがある。
 
「開業する場所についても、当社がマーケティングして採算が取れる地域にメディカルゾーンを創出しています。こうした支援を、開業を希望する勤務医の方に情報提供し、当社の事業理念に賛同していただいた方と連携してメディカルゾーンを創ってきました」(岡本氏)
 

エヌ・エム・アイ 代表取締役会長 岡本 恒夫氏

エヌ・エム・アイ
代表取締役会長 岡本 恒夫氏


 
 

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