TCG Review

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「女子」が働きたくなる職場を目指す
~土木業界で女性活躍のロールモデルに~
港シビル

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2016年3月号
 
 

極端に女性が少ない土木業界で、これなら働ける、こんな働き方もできるというモデルとなることを目指す港シビル。
「ドボジョ(土木系女子)」を育成するプロジェクトを推進し、土木業界に女性の力を呼び込んでいる。

 
 
女性を阻む“土木”のイメージ
 
建設の仕事といえば肉体労働系の工事現場が思い浮かび、「男性にとってもきつい危険な仕事」「腕力が必要だから女性にできる仕事ではない」というイメージがある。しかも、建設関連でも土木系の人材は建築系より少なく、特に中小企業では男性の人材確保さえ難しい。
 
そうした土木業界にあって、女性の登用に力を入れる元気な会社が港シビルだ。護岸や防潮堤、岸壁建設などの港湾・河川の整備事業、橋梁工事、上下水道工事、道路整備などを手掛けるほか、地盤改良工事や杭打工事も行い、東京都の公共工事を数多く受注している。
 
土木業には、施工(工事)専門の会社と、工事の品質と安全管理など現場の監督業務を専門とする施工管理専門の会社があり、同社は後者である。2020年の東京オリンピックを前に受注は増える一方といい、人材確保が喫緊の課題だ。それだけに施工管理専門の同社では、女性が大きな戦力となり得る。
 
土木の仕事を知らない女性にもできる仕事が、港シビルにはある。しかし、待っていても「女子」は来ない。だったら自分たちで呼び込み、育てればいい。
 
「人材確保の苦肉の策だったのだけど……」と取締役・採用担当の玉城恵理氏は言う。こうして同社の「ドボジョ育成プロジェクト」は始まった。
 
 

港シビル 取締役・採用担当 玉城 恵理氏

港シビル 取締役・採用担当 玉城 恵理氏


 
 
 
 
 

Interview

「女性にもできる仕事」をアピール

―― 女性の人材はどのように募集しているのですか?

玉城 自社のホームページに採用情報を掲載していますが、ハローワークを通じて高校など学校にも学生の紹介をお願いしています。土木の知識がなくてもOKなので、普通科卒業で十分です。

―― 現在の女性社員の内訳は?

玉城 私の他に2名います。1人は普通科高校を卒業して入社し、もうすぐ4年目になります。もう1人は30代の中途採用者で、現在1年ちょっと。
本社だけでなく、各現場の事務所での仕事もあるのですが、4年目の女性は自分で書類を組み立てて申請や報告を出せるようになってきたので、そろそろ現場で事務をしてもいいと思っています。そうすれば仕事の幅ももっと広がるでしょう。

―― 管理の仕事といえど大変では?

玉城 力仕事ではありませんが、責任は重い仕事です。勉強も必要です。でも、公共の仕事は街や暮らしが良くなる、誇りに思える仕事です。自分に力が付いていくのも実感できるでしょう。資格を取って、自分に何ができるのかを明確にすれば、一生の仕事になります。

―― ドボジョ育成プロジェクト後の展開は?

玉城 プロジェクトが終わっても引き続き取り組みながら、良い点・悪い点を見極めていきます。そういえば今、採用活動用にドボジョの漫画を若手女子がつくっていて、今年の春には高校などに配布する予定です。反響が楽しみですね。

 
 

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