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健康経営®で労働生産性44%向上
勤次郎

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2021年6月号

 

 

健康状態の「未来予測」機能を開発中

 

2021年春から、禁煙外来の補助に加え、外部クリニックと提携して遠隔診療を開始し、治療を受けやすい環境を整えた。

 

同社の取り組みは、データの分析・活用により、さらに進化を遂げようとしている。AIによる未来予測機能を開発し、直近2年間の健康データに基づいて利用者の未来の健康状態を予測するデータの提供を始めるのだ。「もっと歩きましょう」といったアドバイスが自動化され、健康指導に当たる自社の産業医や保健師の負担を軽減することが目的である。

 

また、社員一人一人の健康の未来予測によって、理論上の「企業経営の未来像」の見える化が可能となる。再検査を放置する社員が多いまま、生産性を下げ続けるのか。適切な対策で反転させ、成長の推進力とするのか。体調不良によるアブセンティーイズム(休んだ日数)やプレゼンティーイズム(能力を100%発揮できないロス)など、損失コストのデータは、経営者の心に刺さる指標だ。

 

健康経営の推進を体現する同社は、今後、どのような企業を目指すのだろうか。

 

「5カ年計画で売上高と経常利益の高い目標を社員に宣言しています。それは『働き方改革&健康経営』の推進で生産性を高め、社員一人一人がもっといきいきと働ける職場や会社になることで実現できます。さらに、培った健康経営を推進するスキル、ノウハウ、アイデアを磨いてサービスメニュー化し、企業のハイバリューマネジメントを支援する。そんな、『日本を健康にするナンバーワン企業』になっていきたいです」(加村氏)

 

 

勤次郎 代表取締役執行役員社長 加村 稔氏

 

 

Column

全てのライフステージに笑顔を

「一人一人の顔を見て、しっかりと目標を設定するように働き掛けています。企業理念も健康経営の取り組みも、折に触れて社員へ伝え続けることが大事です」

 

そう語る加村氏は、全ての社内研修に顔を出し、社員と対話の機会を持つようにしているという。そこではリアルな経営状況とともに健康宣言の真意を伝え、全員から質問を受ける。

 

「真面目な話だけでなく、時にはプライベートな質問にも答え、リラックスしながらコミュニケーションを取るようにしています」(加村氏)

 

健康経営に関係する研修としては、部課長以上の役職者へは「部下との接し方」などのラインケア、若手社員には「自分のメンタルをコントロールするセルフケア」などをテーマにしたプログラムを実施。講師は自社の保健師が務める。

 

トップをより身近な存在に感じつつヘルスリテラシーを育み、高めることで着実に成果へつなげてきた同社は、「みんなの健康な笑顔が見える企業」へ確かな一歩を踏み出した。

 

 

 

PROFILE

  • 勤次郎(株)
  • 所在地:東京都千代田区外神田4-14-1 秋葉原UDXビル北8F
  • 設立:1981年
  • 代表者:代表取締役執行役員社長 加村 稔
  • 売上高:34億3200万円(2020年12月期)
  • 従業員数:268名(2020年12月現在)
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