TCG Review

サイト内検索

10億円の負債から復活した老舗旅館
-ITの活用でCSとESの向上に成功-
陣屋

4 / 4ページ


2018年2月号
 

Interview

システムを経営者自らが利用する

―― 休館日を設けて、従業員は週休3日制ですね。

知子 経営再建のために従業員は何役も兼務しながら働いてくれましたが、ずっと同じ働き方を続けていたら、疲弊していくのは目に見えていました。従業員の状態はお客さまに提供するサービスにも影響するので、ある程度業績が回復した時点で、月曜日から水曜日までを休館日としました。

―― 宿泊単価も徐々に上げていらっしゃいますね。

知子 以前は稼働率重視で旅行ポータルサイトから集客し、値引き価格でサービスを提供していました。しかし、値引きした価格だと忙しいのに利益が上がらない。そこで、まずは投資コストがかからない改善をしようと、料理を充実させることで単価を上げました。資金が捻出できるようになったら、客室などの設備も改修しながら料金設定を変えていきました。

―― ウエディングという新サービスも導入されました。

知子 昔から結納時の食事会などで利用していただいていたので、新しい収益源としてウエディングを大々的に売り出していきました。陣屋の「物語に、息吹を。」というコンセプトにもウエディングはマッチしていますし、広大な敷地と日本庭園という財産を生かす戦略が功を奏して、今では収益の大きな柱に成長しています。

―― デジタル活用で成功を収めるためのポイントを教えてください。

知子 まずは経営者が自分自身で使ってみること。その上で経営者がシステムを常にチェックしてPDCAで回しながら改善していくことです。さらに、従業員全員にライセンスを与えて情報共有していくことも不可欠です。いずれにしても従業員任せにしないで、全社最適化を目指し、経営者自らリーダーシップを発揮することがポイントになると思います。

 

PROFILE

  • ㈱陣屋
  • 所在地 :〒257-0001 神奈川県秦野市鶴巻北2-8-24
  • TEL :0463-77-1300(代)
  • 創業 :1918年
  • 資本金:4140万円
  • 売上高 :5億6275万円(単体、2017年8月期)
  • 従業員数 :40名(単体、2017年8月現在)
  • 事業内容 :旅館・レストランの運営、ブライダルの運営
    https://www.jinya-inn.com/

 

1 2 3 4