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「自走式組織」を構築する3つのポイント
酢谷 亮介

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2021年7月号


 

 

 

 

管理型組織の限界

 

日本企業は、トップダウンで組織を動かしやすい「ピラミッド型組織」がほとんどだ。責任と権限の所在がはっきりしており、指揮命令系統が分かりやすいという特徴もある。だが、急速に変化する事業環境や、ダイバーシティー&インクルージョンの浸透により、近年は「フラット型組織(自走式組織)」への転換が求められている。フラット型組織の大きな特徴は、管理階層を少なくすることで組織の下位層にも権限が付与され、それぞれの従業員が高い自立性を持って行動できるという点にある。

 

コロナ禍によるリモートワークの導入など、働き方の価値観は大きく変化した。上司が部下の行動を把握・管理することが困難になっている。例えば、A社ではコロナ禍以降リモートワークを導入しており、管理職であるB課長は部下の行動が見えないため、毎日マイクロマネジメントを試みた。だが、自身も部下もマネジメントに多くの時間がかかりすぎて疲弊している。逆に、C課長は部下に指示だけを行い、「大丈夫だろう」と放置して成果が全く上がっていない状態である。

 

このように、「上司が部下を管理する」という形のマネジメントが通用しなくなっている。かつての情報や人材を管理・統制することで機能してきたピラミッド型組織では、成果を上げていくのが困難な時代に突入したのだ。

 

今後は、社員一人一人が組織の成果に向かって目標設定を行い、目標達成のために主体的に考えて行動し、課題が発生した際には上司やメンバーに相談・協力することで解決していく企業風土の醸成が重要だ。つまり、メンバーが自ら考え行動し、成果につなげていく自走式組織への転換が不可欠なのである。

 

 

 

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