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ウェブサイトリニューアルの成功ポイント
足田 悟史

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2021年6月号


 

 

適切なタイミングでリニューアルする

 

リニューアルの目的を達成するためには、タイミングも重要である。

 

1つ目のタイミングは、周年行事や新規事業立ち上げ、CI(コーポレートアイデンティティー)策定、VI(ビジュアルアイデンティティー)策定、経営刷新など、自社にとって節目となるタイミングだ。これらの行事は、顧客へ情報を訴求することが重要であり、ウェブサイトをリニューアルすることでタッチポイントを増やすことができる。

 

例えば、周年行事であれば、コーポレートロゴの変更や事務所移転などの更新情報をウェブサイトに掲載する。リニューアルのタイミングを営業担当者に共有することで、しばらく取り引きのなかった休眠顧客への営業ツールとしても活用できる。

 

また、リニューアル時には、これまで使用していたツール全体を見直していただきたい。パンフレットなどの紙媒体の情報は新しいが、ウェブサイトの情報が古いということがあってはならない。逆のパターンもしかりだ。オフラインとオンラインで訴求内容を統一しておかなければ、自社も顧客も混乱してしまう。節目となるタイミングで全社的にリニューアルすることで、ツールごとの訴求内容の違いを防ぐことができる。

 

2つ目は、自社ウェブサイトの機能低下を感じるタイミングだ。これには、「ウェブマーケティングの問題」と「システムの問題」の2つが考えられる。

 

(1)ウェブマーケティングの問題

 

資料請求や商品への問い合わせ数の減少などである。ウェブサイト開設当初は問い合わせや資料請求が多かったものの、次第に減少してしまったというパターンは多い。コンテンツを更新・拡充しても成果が出ない場合は、コンテンツの企画そのものや、UI(ユーザーインターフェース)を見直す必要がある。

 

例えば、資料請求や問い合わせのページを、ノウハウの共有や製品説明会系のセミナー、成功事例集の紹介ページに変更する。併せて、無料見積依頼やAIチャットなどさまざまな施策も検討しておく。また、ターゲットユーザーの役職に応じた施策を打てば成果は出やすくなる。どのような情報が必要なのか(ニーズ)は、立場によって異なるからだ。

 

(2)システムの問題

 

システム機能の老朽化、不十分なセキュリティー対策が挙げられる。システム機能の老朽化で多いのは、ウェブサイトのスマートフォン表示への未対応である。パソコン用のウェブページが表示されてしまう使いづらいサイトを、スマホで見たことがないだろうか。情報収集のデバイスとしてスマホの存在は大きいため、顧客の利便性を考えるのであれば、表示をスマホに対応させ、ユーザビリティーの向上を目指すべきである。

 

また、検索エンジンサービスを手掛ける米Googleは、ウェブサイトがスマホに対応しているかを認識し、対応しているサイトを検索結果の上位に表示するアルゴリズムを用いている。ウェブサイトのスマホ対応は、検索結果の表示順位に大きく影響を及ぼすため、早急に対応いただきたい。

 

不十分なセキュリティー対策で代表的なのは、SSL(Secure Sockets Layer)化の未実装だ。SSLとは、送受信しているデータを暗号化する通信手順のことで、第三者による個人情報の流出や改ざんを防ぐことができる。自社サイトがSSL化されているかはURLで判断することができる。「https://」から始まっていれば対応できている証拠だ。

 

SSL化もスマホ対応同様に、検索結果の表示順位に影響する。また、場合によっては「このホームページは保護されていません」と警告が表示されることもある。顧客のイメージ低下につながりかねないため、こちらも早めに対処すべきだ。

 

リニューアルの目的を明確にし、自社にとって節目となるタイミングを見つけ、ウェブサイトのリニューアルを進めていただきたい。

 

 

  • タナベ経営
  • マーケティングコンサルティング本部
  • 副本部長
  • 足田 悟史
  • Satoshi Ashida
  • 多業種での営業支援策企画、販促ツールディレクション、インナーブランディング実行支援を担当。マーケット・ターゲット・コストのバランスを考え、「クライアントの最大限のポテンシャルを引き出す」ことを信条にコンサルティングを展開。

 

 

 

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