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2018年 年頭指針

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2018年1月号
 
 
「ポスト経済」は価値大転換の時代
生産性カイカク――
成長する未来を、いま切り拓こう
 

長期的な景気回復期にありながら、水面下では強烈な価値観の変化と産業構造の転換が動き始める2018年。「5つのポスト」経済の到来を予感させる1年になりそうだ。従来の改革を超える「生産性カイカク」によって、人と組織の価値観を次のステージへと高めていただきたい。

 
 
「5つのポスト」は現状否定のチャンス
 
タナベ経営は2017年10月に創業60周年を迎えました。これも皆さまのご支援があってのことと心より感謝申し上げます。これからも「企業繁栄に奉仕する」という創業精神と、「ファーストコールカンパニーの創造」を使命に掲げ、コンサルティングファームのパイオニアとして活動してまいります。
 
新年に当たり、私共が皆さまへご提言させていただく2018年度の経営指針は、「生産性カイカク戦略―成長する未来を、いま切り拓こう」です。「改革」をカタカナにしたのは、生産性の向上とは単なるコストダウンやコストカット、効率追求ではない、というメッセージをお伝えするためです。
 
「経営の神様」といわれる松下幸之助翁は、「5パーセントのコストダウンをはかるより、30パーセント下げる方が容易な場合がある。5パーセントのときは、今までの延長線上で考えがちだが、30パーセントともなれば、もはや発想を根本的に転換せざるを得ず、そこからまったく新しい発想が生まれてくることがあるからである」(『松下幸之助日々のことば』PHP研究所)と述べています。同感です。5%の改善は「現状肯定」から始めることができますが、30%の改革は「現状否定」から始めないと難しい。現状否定から始め、従来の生産性アプローチを超える「超生産性アプローチ」が、生産性カイカクなのです。
 
これまでも、2020年をターゲットに「中期3年2回転の経営」を提言してきました。今年は2018年、後半の3年間に突入する今こそ、私たちは価値観をリセットする必要があります。一言で言えば、「『5つのポスト』経済の到来」(【図表】)。ポスト金融緩和(2018年4月?)、ポスト平成時代(2019年5月~)、ポスト消費増税(同年10月~)、ポスト東京五輪(2020年9月~)、ポスト・アベノミクス(2021年9月~)。こうした「5つのポスト」経済下に成長できる企業体質を創っていかなければなりません。
 
今は戦後2番目に長い景気回復のさなかにありますが、実は水面下でポスト経済を控えて強烈な価値観の変化と産業構造の転換が起きています。従って、生産性を単純なコストダウンではなく、「生産性とは戦略である」と捉えるべきでしょう。具体的には、「ビジネスモデル投資」「働き方改革投資」「人材活躍投資」という3つの戦略投資によって生産性をカイカクすることです。
 
ポスト経済は、暗い経済ではありません。しかし、明るい経済でもありません。成長するために変化できるチャンスが大きい環境なのです。
 
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