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Vol.46 経営理念を共有し、貢献価値の高い経営を目指す
総合メディカル 相談役 小山田 浩定 氏 × タナベ経営 若松 孝彦

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2020年12月号

 

 

 

 

医療機器のリース事業から始まった総合メディカルグループは、今や病院経営コンサルティングや医師転職・開業支援、調剤薬局の運営へと事業を広げ、グループ売上高は1600億円を超える。新型コロナ感染が発生した今だからこそ、経営理念を軸とする経営の要諦を相談役の小山田浩定氏に伺った。

 

 

今こそ、経営理念と向き合い進むべき方向性を合わせる

 

若松 総合メディカルとは深く、長いお付き合いをさせていただいており、生前、田辺昇一(タナベ経営創業者)からも小山田相談役のお話をよく聞いていました。私自身も福岡(九州本部)でコンサルタントをしていた頃、「世界に通用する日本型ヘルスケアビジネスをつくる」と相談役が当時、社長としてお話されていたことを鮮明に覚えています。

 

小山田 今でも同じ思いを持っています。ですが、タナベ経営との出会いがなければ今のような成長はなかったと思います。田辺昇一先生には本当に多くのことを教えていただきました。自分1人では20年、30年たっても気付かないような問題を、瞬時に指摘していただけるのですから、本当にありがたいことです。日本の経済界にも多大な貢献をされたと思います。

 

若松 ありがとうございます。そう言っていただいて田辺昇一も喜んでいると思いますし、今もご支援をさせていただいているタナベ経営としても大変光栄です。

 

小山田相談役は創業メンバーであり、長期にわたって会社のかじ取りを担ってこられました。相談役が記された『克己』(次頁左下写真)を拝読しましたが、会社経営への思いが凝縮されており、深い共感と感銘を受けました。「経営とは変化に挑戦することである」「経営とは準備である」「自分の敵は、驕奢である」など、田辺昇一から学ばれた言葉も多く掲載されていて本人も喜んでいると思います。

 

小山田 『克己』には経営方針や私の思いをまとめました。同書を通して、当社の社是や社訓、「わたしたちの誓い」の理解度を高めることが1つの目的です。創業10年目に当たる1988年に、「わたしたちは、よい医療を支え、よりよい社会づくりに貢献します。」という社是と、その使命を果たすために社員が共有すべき価値観を社訓にまとめました。社是・社訓をどれだけ社員が理解し、実践できているかで会社の将来や社風が変わると思います。

 

若松 田辺昇一は、それを「志」と言っていました。一流の経営者かどうかも「志」で決まると。小山田相談役との出会いもこの理念への共感があったからだと、今なら分かります。彼はよく「人というのは、志や性格に合った人や出来事と出会う」と言っていました。貴社の経営理念には、世界的に広がる社会課題の解決や持続可能な社会の実現といった考え方と重なる部分が多くあります。

 

小山田 以前からCSR(企業の社会的責任)が叫ばれていましたが、最近は企業を指す「C」を抜いたSRが一般的です。あらゆる組織に透明性やガバナンス、ルールの厳守が求められています。

 

さらに、近年は自然保護など社会課題の解決に向けた議論が活発化していますが、それらは創業当時からの考え方に通じます。持続可能な社会の実現に向けた取り組みが盛んになるのは非常に良いことだと思います。

 

 

創業時の様子や、「社是・社訓」「わたしたちの誓い」に込めた思い、小山田氏の生き方や経営哲学が記された著書『克己』

 

 

 

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