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【インタビュー】

チームコンサルティング対談

クライアント企業などとタナベコンサルティンググループのプロフェッショナル・コンサルチームによる経営対談。企業成長の施策と成果を紹介します。
インタビュー2021.06.01

錦戸電気:「錦戸電気アカデミー」で自主性あふれる社員を育てる

 

 

 

札幌・新川通沿いに移転した札幌支店。錦戸電気の昨今の業績をけん引している

 

 

創業107年目を迎える錦戸電気は、苫小牧エリアでトップクラスの実績を誇る電気工事会社だ。5代目経営者はトップダウンからボトムアップへ経営構造を転換し、人材育成に励みながら総合電気工事グループのリーダーを目指す。

 

 

ライフラインを支える緑と青のシンボルカラー

 

水本 錦戸電気は北海道苫小牧市に本社を構える電気工事会社です。一般電気工事から太陽光発電システム、LED照明、デジタルネットワークの設計施工、メンテナンスに至る幅広い業務を展開。苫小牧における建物に関わる電気工事では長らくトップシェアを堅持しておられます。まず、会社の概要と沿革をお聞かせください。

 

大滝 当社は1914年に創業し、100年以上にわたって公共施設や商業施設などの電気工事を担い、苫小牧のライフラインを支えています。私は父の大滝信男から事業を継承し、5代目の経営者に就任。それまでの公共事業主体からの脱却を図り、多方面に営業をかけて顧客・販路の拡大と工事の品質向上に力を注ぎました。その結果、民間案件の受注が増え、評価と業績を徐々に高めることができました。現在では、官公庁から港湾、民間大型施設、個人住宅まで事業フィールドを広げています。

 

事業拡張のターニングポイントとして挙げられるのは、1994年の札幌支店開設です。2016年に常駐社員を置いて本格的な業務を始めたところ、札幌エリアの受注を次々に獲得し、業績を大きく伸ばしています。

 

水本 2020年8月には札幌支店を移転しましたね。

 

大滝 札幌市の新川通沿いに移しました。知名度アップを狙い、交通量が多く人目につきやすい立地に、当社のイメージカラーであるグリーンとブルーの建物を建てました。当社は「苫小牧の会社」というイメージが払拭できないという課題を抱えていたのですが、これで解決につながると期待しています。

 

水本 社員の皆さんもグリーンとブルーのユニフォームを身に着けています。

 

大滝 2020年から、名刺や封筒、社用車、ユニフォームなどをシンボルカラーに統一する活動を進めています。誰が見ても「錦戸電気の社員」と分かるようになれば、会社の知名度と社員の責任感が向上して社員のプライドも高まり、ひいては仕事の質も高まります。

 

さらに、グリーンとブルーの目立つ社用車がさまざまな工事現場に駐車していると、「いろんな工事に錦戸電気が関わっている」とアピールできるといった狙いもあります。

 

水本 ブランディングの一環として効果は大きいと思います。

 

 

 

錦戸電気 代表取締役 大滝 力緒氏
1995年錦戸電気入社。2016年代表取締役社長就任。

 

 

社員の満足が顧客満足、品質向上につながる

 

小泉 経営理念について伺います。5代目経営者に就任された当初、社員への浸透の度合いはいかがでしたか。

 

大滝 経営理念と「行動の原点」を掲げていたものの、社員へはあまり浸透していませんでした。父は典型的なトップダウン型の経営者だったので、その必要性を感じていなかったのかもしれません。しかし、ボトムアップ型経営への転換を目指す私は、事業活動の指針となる理念を全社員で共有することが重要と考え、その浸透を積極的に促しています。

 

小泉 経営理念には「全員が豊かになるために」というフレーズが繰り返し出てきます。これにはどのような思いが込められているのでしょうか。

 

大滝 私は「社員満足度を向上させるために」と捉えています。社員の満足度は、顧客満足や品質の向上に直結するからです。

 

経営理念は「信頼される商品を販売し」と続きますが、最も重要な商品は“社員”です。お客さまに社員を気に入ってもらえないと、「利潤」は確保できません。さらに、「自主自発的に行動すること」が社員満足度につながると示唆しています。

 

行動の原点も、社員満足度につながっています。社員満足度が向上して社員が一流のプライドを持てば、「北海道の誇る企業」になれると教えているのです。

 

 

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