人間尊重の経営で九州ナンバーワンを目指す
アネシスグループ×タナベ経営
2019年10月号
熊本県熊本市に本社を置く総合住宅メーカーのアネシスグループ。複数のブランド展開によって事業基盤を固める一方、2019年のホールディングス化によって社員が活躍できる組織づくりに力を注いでいる。
「お客さまを幸せにする家づくり」を目指して
中須 アネシスグループは、熊本市に本社を置く総合住宅メーカーです。2019年にアネシスホールディングスを設立し、グループ6社を加えたホールディングス組織に移行されました。まずは企業概要からお聞かせください。
薮内 当社の創業は1994年、今年(2019年)で25年目を迎えます。創業者で代表取締役を務める加藤龍也が「お客さまを幸せにする家づくりをしたい」「社員が誇れる会社をつくりたい」という思いで会社を起こしたのが始まりです。当初は分譲住宅の施工販売からスタートしましたが、現在は注文住宅やリノベーション、リフォームまで取り扱う総合住宅メーカーとして事業を展開しています。
中須 “アネシス”という社名にはどのような意味が込められているのでしょうか?
薮内 アネシスはギリシャ語で「安心」という意味。社名には「家に住み始めた後も安心して暮らしていただきたい」という願いを込めており、当初から“アフターメンテナンス日本一”を目指して事業を行ってきました。
中須 住宅購入時だけでなく、購入後の暮らしに着目されたことでお客さまの支持を集めました。
薮内 創業時から当社が大切にしてきたのが「人間尊重」の経営です。社員やお客さま、取引先企業を大事にする考え方が社内に浸透しており、これが家の品質向上や会社の強みになっています。また、新しいことにチャレンジする社風が当社の特長ですが、これも人間尊重から生まれたもの。社員の挑戦を応援する加藤の姿勢が社風となり、新規事業が増えていきました。
中須 人間尊重の考え方は「人財を育成し幸せを形にする」というグループ理念にも表れています。顧客満足などお客さま視点を入れる企業はたくさんありますが、社員視点で作られた企業理念は珍しいように思います。
薮内 「人財の育成」は当社の核となる考え方。「幸せを形にする」とは、お客さまが求める家族の幸せの形を指すと同時に、社員の幸せも含まれています。
加藤は日頃から「人としてのステージを上げなさい」と社員に伝えています。はたから見れば同じことをしているようでも、ステージが上がるにつれて見える景色は変わっていく。その繰り返しが自己実現へと導き、社員の幸せが実現されると私は解釈しています。その結果として事業の幅が広がり、会社は発展していくのだと思います。