鉄一筋70年、鉄の可能性を追求
ホールディングス化でさらなる成長を目指す
カケフホールディングス×タナベ経営
2019年8月号
“正直な商売”をモットーに創業以来、鉄を中心に外装建材や鉄鋼建材、住宅建材などへ事業を広げてきたカケフグループ。ホールディングスへの組織改編によって各分野の専門性を高める一方、インドやインドネシアで事業を展開するなど海外へも活躍の場を広げている。
成長の秘訣は「真面目にコツコツ」
福原 カケフホールディングスは、2018年に創業70年を迎えられました。これまで鉄や鉄製品を中心に事業を広げてこられましたが、2017年には持ち株会社であるカケフホールディングスを設立。現在はグループ5社が各領域で事業を展開されています。まずは、グループ会社や事業概要について簡単にお聞かせください。
掛布 当社の始まりは、1948年に掛布静雄が個人事業としてトタンの販売を始めたことにさかのぼります。以来、鉄一筋で事業を続けてきました。グループ会社は、外装建材事業を行うメトーカケフ、鉄鋼建材事業を行うスタールカケフ、コイルセンター事業を行うカケフ鋼板、住宅建材事業を行うカケフ住建の四つの事業会社と、カケフ住建のインドネシア子会社で構成されています。組織改編から3年目を迎えましたが、グループ間のコミュニケーションは良好で各社が専門性を高めながら事業に取り組めていると感じています。
福原 グループ全体の売上高は189億円(2018年8月期)、従業員数は250名を超えています。順調に規模を拡大してこられましたが、ここまで成長した秘訣はどこにあるのでしょうか?
掛布 特別な秘訣はありませんが、創業以来、真面目にコツコツと仕事をしてきたことが今につながっていると思います。社風の原点は創業者の人柄。妻(掛布邦子)の父である創業者は、“正直な商売”をモットーとする実直な経営者でした。お客さまの意向を真摯に聞く姿勢が成長の秘訣だと感じています。

カケフホールディングス 代表取締役社長 掛布 毅氏
1942 年生まれ、愛知県知多市出身。1965年愛知工業大学経営工学科卒業後、愛知県の大手機械メーカーを経て1969年掛布金属材料店入社。1989年メトーカケフ設立、取締役常務。1997年メトーカケフ代表取締役専務、1999年メトーカケフ代表取締役社長、スタールカケフ取締役常務。2017年カケフホールディングス代表取締役社長。メトーカケフ取締役、スタールカケフ取締役、カケフ鋼板取締役、カケフ住建取締役。その他、新進代表取締役、可児商工会議所副会頭(2004~2006年)、多治見法人会可児支部副支部長(2003~2013年)、岐阜県経済同友会理事など。