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100年先も一番に
選ばれる会社へ、「決断」を。
【対談】

100年経営対談

注目企業のトップや有識者と、タナベコンサルティンググループの社長・若松孝彦が「100年経営」をテーマに対談。未来へ向けた企業の在るべき姿を描きます。
対談2022.08.01

顧客中心の一気通貫体制で総合リフォーム業全国ナンバーワン:ニッカホーム 代表取締役会長 榎戸 欽治氏×タナベコンサルティング 若松 孝彦

 

 

「空間」をどう生かすか
そこにビジネスチャンスがある

 

若松 ニッカホームブランドに加え、高価格帯のニーズに対応するマニカホームや、ガス機器と水回りに特化した大問屋といったリフォーム事業を多角的に展開されています。さらに、最近はバーベキュー場やグランピング施設を擁する「ウッドデザインパーク」といった観光事業や、カフェなどの飲食事業にも相次いで進出され、事業領域が広がっています。今後の展望についてお聞かせください。

 

榎戸 キャンピングカーをつくったり、就労継続支援B型事業所を運営したりと、今はさまざまな分野に挑戦しています。ビジネスで言えば、当社は一貫して「空間をいかにつくり上げていくか」に取り組んでいます。ただ従来のビジネスは、飲食業であれば箱(店舗)があって、そこでおいしいものをつくるだけで良かったのですが、今はプラスアルファとして空間をどのように演出するかが大事になっています。さらに、プラスアルファも多様になっているため、事業領域が自然と広がっています。

 

若松 単なる食事をする場所、何かを買う場所と見るのではなく、「空間」と捉え直すことで新たな価値が生まれるわけですね。

 

榎戸 特に、最近は箱が余っている状況。空き店舗をどう生かすかが問われています。そこにたくさんのチャンスがあると思います。

 

若松 リフォーム事業から空間ビジネスへ、自然な流れで事業領域が広がっています。木の枝が伸びていく方に添え木をしながら成長させていくように、ニッカグループも新規事業を広げながら大きく成長されることを祈念しております。本日は貴重なお話をありがとうございました。

 

 

※年齢・体力などの面で雇用契約を結んで働くことが困難な人が、軽作業などの就労訓練を行うことができる福祉サービス

 

 

ニッカホーム 代表取締役会長 榎戸 欽治(えのきど きんじ) 氏

1957年愛知県生まれ。高校卒業後、歯科技工士として就職。1977年に蛇の目ミシン工業(現ジャノメ)に転職し、営業職に従事。26歳で支店長に抜てきされる。その後、浄化槽販売会社の設立に参画し、キッチンや浴槽などを手掛ける中、1994年にニッカホームを設立。売上高500億円超、施工実績6万8000件以上(2021年度)の大手企業に成長させる。

 

 

タナベコンサルティンググループ タナベ経営 代表取締役社長 若松 孝彦(わかまつ たかひこ)

タナベコンサルティンググループのトップとしてその使命を追求しながら、経営コンサルタントとして指導してきた会社は、業種・地域を問わず、大企業から中堅企業まで約1000社に及ぶ。独自の経営理論で全国のファーストコールカンパニーから多くの支持を得ている。社長就任後の2016年9月に東証一部(現プライム)上場を実現する。1989年タナベ経営入社、2009年より専務取締役コンサルティング統轄本部長、副社長を経て現職。関西学院大学大学院(経営学修士)修了。『100年経営』『甦る経営』『戦略をつくる力』『ファーストコールカンパニー宣言』(共にダイヤモンド社)ほか著書多数。

 

 

タナベコンサルティンググループ(TCG)

日本の経営コンサルティングファームのパイオニア。東証プライム上場企業。1957年の創業以来、We are Business Doctorsを掲げて日本全国はもとより世界でも活動。現在は、グループ4社で総員580名のプロフェッショナルを有し、ビジョン・戦略の策定からM&A、DX・デジタル、HR、ファイナンス、クリエーティブ、デザイン経営などの実装までを一気通貫で提供できるチームコンサルティング、そのバリューチェーンで企業繁栄に貢献する。

 

 

PROFILE

  • ニッカホーム(株)
  • 所在地:愛知県名古屋市緑区篭山2-1225
  • 創業:1987年
  • 代表者:代表取締役社長 西田 裕久
  • 売上高:504億8000万円(グループ計、2022年3月期)
  • 従業員数:1354名(グループ計、2022年4月現在)

 

 

 

 

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