自宅がトレーニングジムになるミラーデバイス
幅558mm、高さ1397mm、奥行き45mmの「MIRROR FIT.」。無線LAN対応でステレオスピーカーも内蔵している。
ミニマルでスタイリッシュ、エレガンスさも兼ね備えたスマートなデザインは、省スペースな日本の住環境にマッチする

コロナ禍のクラスター対策で、営業自粛を求められたフィットネス事業。パーソナルトレーニングジム10店舗を運営するミラーフィットの代表取締役社長・黄皓氏が考え出したのは、「想定外の外部要因が起きても事業を持続し、顧客が豊かな生活を送れるサービス」だった。それが、自宅で本格的なトレーニングプログラムを体験でき、オンラインでインストラクターや仲間とインタラクティブにつながりながらフィットネスを楽しめる「MIRROR FIT.（ミラーフィット）」だ。2021年2月から開始した先行予約販売は、限定50台がすぐに完売したという。

同社は2020年7月に事業運営会社を新たに設立し、サービスモデルを公開したばかりのスタートアップ企業である。姿見の鏡としても利用できるミラーデバイスは、専用アプリと接続すると、筋トレやヨガ、ストレッチ、ボクササイズなど200超の多彩なフィットネスコンテンツを映し出す。

また、顧客のライフスタイルに合わせ、プロのトレーナーやインストラクターが本格的なフィットネスプログラムを提案・サポート（月額5980円、税込）。さらに、ユーザーのスケジュール調整やワークアウトを管理し、24時間365日利用可能なオンデマンドプログラムやライブ配信、さらにはトレーナーと1on1のマッチング機能もある。

自宅にいながら臨場感あふれる一流のフィットネスサービスを体験することで、1人では続かないトレーニングのモチベーションを維持・向上。また、ライブ機能で全国のユーザーとも交流でき、チャット機能やハイタッチ機能で高め合うことも可能だ。今後は映画や音楽ライブ配信、メイクレッスンなど、フィットネス以外のコンテンツ配信も計画しているという。

「Your future will change, if you want.」（あなたが望めば、未来は変わる）――。自社ホームページでそう宣言し、より自分らしく自由な生活に変わる「魔法の鏡」になると表現するMIRROR FIT.。かつて「魔法の箱」と呼ばれたテレビがニューノーマルとなったように、魔法の鏡が当たり前になる日は、そう遠くないかもしれない。