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【特集】

営業DX

コロナ禍をきっかけに、営業現場にもDX(デジタルトランスフォーメーション)の波が押し寄せている。デジタルの活用で、いかに生産性と勝率を上げていくのか。進化するセールステックの事例と、データを価値に変えるデータサイエンティストの育成について紹介する。
2020.10.30

データサイエンティストの育成がDX推進の鍵を握る
滋賀大学 データサイエンス学部長 竹村 彰通氏


2020年11月号

 

 

講義を行う竹村氏

 

 

データサイエンスの必要性をいち早く感じ、社員に学ばせる企業が増加

 

データサイエンティストは、データサイエンスの基礎である統計学と計算機科学を駆使し、データの取得・整形などのコンピューター処理を経て分析を行う。そして、そこから得られた知見を現実の問題解決に役立てる役割を担う。情報システムを構築するシステムインテグレーターとは違い、データに潜むパターンや秩序を導き出し、課題解決を図る方法や仕組みを創造する専門家である。文理融合的な学問領域と言われているものの、「数学の素養は必須」と竹村氏は指摘する。

 

統計学と計算機科学以外にも経営的な知見が求められるとともに、組織内の各部門との意思疎通を図るコミュニケーション能力も必須のスキルとなる。さらに、営業DXを推進するならマーケティングの知識、製造DXなら生産管理や検査の知識といったように、各職種の専門知識も必要である。

 

データを活用して新規顧客の創出や顧客満足度の向上を図るために、データサイエンティストは今後ますます不可欠な存在となってくる。その必要性をいち早く感じ、社員にデータサイエンスを学ばせている企業も少なくない。

 

「滋賀大学では2019年4月にデータサイエンス研究科を開設し、多くの社会人を受け入れています。受講者はIT企業からだけでなく、製造業など幅広い業界から来ています。彼・彼女らの目的は、デジタルデータを活用した自社の課題解決です。

 

データサイエンスは実学的な学問領域ですから、学部においても実践的な学びを展開しています。実務家教員(企業などでの実務経験を生かして教育に当たる高等教育機関の教員)も在籍しているので、企業が抱える課題をテーマに、グループワークなどを通してデータサイエンスによる解決方法を学んでもらっています」(竹村氏)

 

同学のデータサイエンス研究科で学ぶ社会人は、ある程度キャリアを積み、業務に関する知識を深めているとともに、新しいことへ興味を持てる20歳代後半から30歳代前半の人が多い。社会人としてこれまでに培ってきた知見に加えて、統計とプログラミングの知識と技能を習得することで、データサイエンティストを目指す人は増えている。

 

滋賀大学が2016年4月に設置した「データサイエンス教育研究センター」は、データサイエンスに関する先端的な教育研究活動を行うとともに、企業や自治体と連携しながらさまざまな社会貢献や教育開発を行うことを目的としている。

 

 

滋賀大学経済学部講堂。大正期における旧専門学校の講堂の典型として国の登録有形文化財に指定された

 

 

 

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