TCG REVIEW logo

100年先も一番に
選ばれる会社へ、「決断」を。
【特集】

サステナブルロジスティクス

なくてはならない基幹産業・物流業。働き手不足、業界特有の業務効率の悪さ、労働環境の悪化などが大きな課題となっている。持続可能な物流のため知恵を絞る企業に迫る。
2020.07.22

「再現できる」業務手順を
顧客が主体となってビジュアル化
スタディスト


2020年8月号

 

 

マレーシアで人気の回転ずしチェーン「スシキング」でも活用されている

 

 

コロナ禍で人材育成や品質維持に活用

 

新型コロナウイルスの感染拡大により、EC通販の宅配やネットスーパーの配送代行など、生活インフラを支える物流業界でもTeachme Bizの導入が進む。主な用途は緊急採用した人材の教育や、現場での手順確認。営業自粛の飲食業など他業界からの転職者が多い中、初仕事の不安を解消して離職率を下げるとともに、サービス品質の低下リスク回避を可能にしている。

 

「物流業界は荷主ごとに手順が違いますし、活躍する機会が増えている外国人人材は言葉の壁が現場の課題になっています。だからこそ、ビジュアルで直感的に伝わることが大事ですし、荷主の定期監査ではSOPが業務品質の確かな証しとして評価されています」(鈴木氏)

 

小売業界では、巡回臨店できないスーパーバイザーが、遠隔で売り場づくりの作業指示をする際に同サービスを活用。生産を縮小する製造業では、これまで忙しくてできなかった業務プロセスの再構築に取り組むチャンスだと、オファーが相次いでいるという。

 

同サービスを導入する企業は、業種・業態を問わない。用途も社内の業務手順書に限らず、顧客ユーザー向けの操作マニュアルとして利用するなど幅広い。業務負荷やコストを下げる、問題の再発リスクをなくすなど、どの業務シーンを標準化し、手順書を整備するかは企業ごとに異なるものの、スムーズに進まない企業には三つの共通点が見られると鈴木氏は指摘する。

 

第一に、SOPを作る業務範囲を決めずに取り掛かってしまうこと。第二に、長年の慣例やベテラン社員の作業を、ベストかどうかのチェックなく標準と定めてしまうこと。第三には、100%の完成度を求めることだ.

 

「創意工夫や熟練の技を伝承したいと高望みする経営者には、『SOPを作る業務範囲を絞り込んで、着実に効果を上げるようにしましょう』と伝えています。先輩社員の業務を再現できるなど、ベーシックなことからフォーカスし、完成度も最低限の60%を合格ラインにするなどです。そもそも、100%は永遠にないんですよ。業務手順は、ずっと変わり続けるものですから。SOPは最低限の手順を理解でき、記載されている内容でやりにくい作業があればすぐに改善・更新する。それをできるのがTeachme Bizの強みです」(鈴木氏)

 

 

 

1 2 3
サステナブルロジスティクス一覧へ特集一覧へ特集一覧へ

関連記事Related article

TCG REVIEW logo