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【特集】

サステナブルロジスティクス

なくてはならない基幹産業・物流業。働き手不足、業界特有の業務効率の悪さ、労働環境の悪化などが大きな課題となっている。持続可能な物流のため知恵を絞る企業に迫る。
2020.07.22

人手不足や煩雑な業務を改善する
物流業界のAIソリューション
Automagi(オートマギ)


2020年8月号

 

 

物流施設に足を運び、それぞれの課題をヒアリングして解決策を提案

 

荷物確認や注文票の確認にAIを活用

 

一方、物流業界向けとしてはAMY INSIGHTを用いて多彩なソリューションを展開している。例えば、物流センターでの入出荷業務時の段ボールの傷を確認するシステムや、海外から航空貨物を輸入する際の荷物数を画像でチェックするシステムを開発。これらの業務は、以前は担当者が目視で行っていた作業だが、画像解析システムにより自動で確認できるようになった。すでに前者が物流倉庫、後者は航空貨物会社などで採用されている。

 

「各社の課題を個別にヒアリングしていくと、置かれた環境や優先すべき課題が異なることが分かりました。そのため現在は、それぞれのお客さまの課題に応じたソリューションをカスタマイズ提供しています。

 

今後は、これまで蓄積した物流業界におけるAIノウハウを生かし、多くの物流会社で導入できる汎用性の高いパッケージソリューションを展開していきます」(和田氏)

 

和田氏が率いる物流チームは、一人一人が50社を超える物流施設に足を運び、それぞれの課題をヒアリングして解決策を提案してきた。荷物の入出荷作業に関わることだけでなく、バックオフィス業務のソリューションも複数含まれる。

 

例えば、全国展開する学習塾に教科書を配送する宅配会社に対しては、教科書を画像認識して各拠点に必要な教科書を届けるシステムを開発している。

 

一般に販売されている書籍や雑誌はバーコードを読み取り本を認識するが、学習塾の教科書にはバーコードがない。そのため表紙のタイトルを1冊ずつ確認して配送しなければならず、作業に時間がかかっていた。このタイトル確認を目視に頼らずにAMY INSIGHTで読み取ることで、10分の1程度の時間で発送できるようになったという。

 

また、ある運輸会社では顧客からファクスで送られてくる注文書のフォーマットが各社バラバラだったため、フォーマットにデータを手入力していた。すると、担当者によって入力の仕方が異なる上、手間やミス、漏れが発生してしまっていた。

 

この課題を解決するために、各社から送られてくるファクスに記載の企業名、日時、商品などの文字情報を画像データとして認識。その後、自動で抽出・入力することで業務を省力化し、システムへの入力ミスや漏れを防げるようになった。それまで5事業所25名で行っていた受注専門業務を8名に減らし、作業工数も約70%削減できたという。人手不足の解消にも役立ったことは言うまでもない。

 

 

 

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