問題に立ち向かう品性ある女性を育む
梅花学園
2020年4月号

「うめコレ」では、ファッションとパフォーマンスが融合したショーが行われる

産学連携によって生まれた鍋つゆ「梅なでしこ鍋」。再販になるほどの人気を博した
独自の教育を展開する梅花学園だが、かつて少子化や男女共学化の影響を受け、2009年には大学の志願者が定員割れ、高校・中学も減少する苦境に直面した。しかしその後、中学、高校、大学ともに、見事に志願者数のV字回復を成し遂げた。
建学の精神以外は全て変える意欲で、学園改革を推進したという同学園。問題解決のため、真っ先に取り組んだのが責任の明確化だった。
「教学(教授会)と経営(理事会)のマネジメントを一体化し、同じ目標に向かうため教授会を学部別から全学教授会へ変更。学長が常務理事も務めて経営方針を共有しています。教職員の行動指針である、『BAIKA MIND』が策定されたのもそのころです。社会に出て活躍する人材(学生・生徒・園児)の育成を使命とし、その責任を全うすることを定めたものです」(藤原氏)
大学の改革を進める上で重視したのが「小さな大学」を生かすこと。梅花女子大学は1学年が約500名で、教員1人当たりの学生数が14.14名(全国平均は24.44名)。学生の個性を生かす手厚い教育が行えるのが強みだ。
「総合大学を大手百貨店に例えるなら、私たちは小さな専門店。C&Eな女性になれるよう厳選した、上質なカリキュラムを散りばめています。自由自在にスピード感を持って行動できる意味でも、小規模であることをメリットと捉え、梅花でしか学べない教育を提供していきます」(藤原氏)
独自の教育を提供するため、大学では職能資格が取得できる学科を増設。2学部・6学科から4学部・9学科へと改組し、看護師や保健師、歯科衛生士、管理栄養士、調理師などの資格が取得できるようになった。
「建学の精神に立ち返り、女性が自立して生涯働き続けられる資格を身に付けておくことも必要だと考えています。当大学で取得できる資格は、女性の働く環境が整っている職種が中心。すてきな女性に育ってもらえる手応えを感じています」(藤原氏)