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【特集】

建設テック

「Construction(建設)×Technology(技術)」の融合で、建設業の生産性向上と技術革新を図る動きが活発だ。AI 活用やドローン 3D測量、XRなどの最新技術を建設現場に全面導入し、土木・建築・設計の常識を覆しつつある事例を紹介する。
2020.01.31

スタートアップ企業への投資で
建設業界の課題を解決する
カシワバラ・コーポレーション


2020年2月号

 

 

カシワバラ・コーポレーション 事業開発プロジェクト室 CON-TECHプロジェクトプロジェクトマネージャー 山田 浩司氏
業界全体でIT 化を進め、建設会社がスタートアップ側に歩み寄ることが必要と考えて、投資プロジェクトを立ち上げました

 

 

テクノロジーで建設業界の課題を解決するプロジェクトが発足した。その名は「JAPAN CON-TECH FUND(ジャパンコンテックファンド)」。スタートアップ企業に投資し、デジタル化が遅れがちな業界全体の生産性や安全対策の向上を目指す取り組みである。

 

 

業界全体の生産性・安全性向上を目指すプロジェクト

 

慢性的な人手不足や技術者の高齢化などの課題を抱える中、デジタル技術の導入で業務効率化に取り組む企業も増えつつある建設業界。そんな転換期にある業界をもう一段階、底上げしようと、スタートアップ企業の支援に乗り出した会社がある。「塗装」という技術を用いて人々の暮らしを守る事業を展開するカシワバラ・コーポレーションだ。

 

山口県岩国市でプラント塗装業としてスタートした同社は、インフラメンテナンス事業やマンションの大規模修繕・建設などを手掛け、事業領域を拡大してきた。現在は、内装リフォーム・リノベーションなど「住まい」に関する事業を多角展開する企業グループへと成長している。

 

2019年3月に創業70周年を迎えた同社は、新プロジェクト「JAPANCON-TECH FUND」を開始した。CON-TECHとは、CONSTRUCTION(建設)とTECHNOLOGY(技術)を掛け合わせた造語で、建設業界全体のIT化を進めていこうという試みである。

 

「建設業界は製造業に次ぐ巨大市場といわれますが、人材不足と高齢化が著しく進行しています。2025年には労働人口がさらに減少する上、現在スキルが高く重要な働き手として活躍している団塊の世代が75歳以上になり、引退していくでしょう。また、建設業の現場は危険を伴う労働環境で、技術者の身体への負担も大きいなどの課題が多いにもかかわらず、他業界と比べてIT技術の導入が遅れています。

 

そこで、テクノロジーによって生産性と安全性の向上を図るためにスタートしたのがJAPAN CON-TECHFUNDです。これまでは、どちらかというとスタートアップ側から建設業界へのアプローチが主体でしたが、建設会社がスタートアップ側に歩み寄ることが必要と考えて、このプロジェクトを立ち上げました」

 

プロジェクト発足の背景をそう語るのは、カシワバラ・コーポレーションの事業開発プロジェクト室CONTECHプロジェクトのプロジェクトマネージャー・山田浩司氏である。50億円の投資枠を設け、作業効率化などの生産性向上や安全対策に効果のある技術を有するスタートアップに対して投資を行うという。同社は従来、熟練工などのヒューマンリソース頼りだった“ 技術” を大きく変えようとしているのだ。

 

 

JAPAN CON-TECH FUND   https://fund.contech.jp/
スタートアップ企業に資金を提供するだけでなく、新技術の実証実験ができる建設現場を提供するといったバックアップも用意されている

 

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