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【特集】

ラーニングカルチャーの創造

常に学ぼうとする文化(ラーニングカルチャー)がある企業は、人材育成の投資効果が高く、好業績を維持しやすい。その文化はどのように形成されるのか、事例からひもとく。
2019.12.16

リズムで心の距離を縮めるアクティビティー研修
5分で一体感を生み、80分で強いチームをつくる
ビートオブサクセス


2019年12月号

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部門間のつながりが希薄になり、マンパワーを生かしきれない企業が多い昨今、打楽器を使って組織を活性化させる研修プログラムが注目されている。

 

ドラムサークルを基にした研修プログラム

音楽の世界から企業の人材育成の世界に「越境」し、新鮮な学びを提供している研修プログラムがある。ビートオブサクセスが手掛ける、「トレーニングビート®」だ。参加者全員が輪(サークル)になり、ドラムやパーカッションなど打楽器のリズムを一緒に楽しむアクティビティー(活動)研修である。

コンセプトは「5分で一体感を生み、80分で強いチームをつくる」。ビート(拍子)を刻むことで、言葉なしに短時間で心の距離を縮められる効果がある。チームビルディングやリーダーシップ研修、新人研修の他、新規プロジェクト発足時のキックオフや、M&A(企業の合併・買収)後のチーム組成時などにも活用されているという。

トレーニングビート®のプログラムの基盤は、米国発祥のメソッド「ドラムサークル」。ファシリテーターの進行により、輪になった参加者たちが打楽器でアンサンブル(重奏)を即興で作る参加型の音楽レクリエーションである。米国では企業研修として活用されており、英国やオーストラリア、シンガポールなどの国々でも普及している。

このドラムサークルに、組織行動学領域(心理学・社会学・社会心理学・人類学・政治科学など)のエッセンスを加え、企業研修プログラムとして発展させたのがトレーニングビート®だ。日立金属や大林組、大丸松坂屋百貨店、日経BP社、ヤマハ、アステラス製薬のほか、国内大手企業や外資系企業を中心に100社以上が実施している。

このプログラムの総合監修を務めるのは、ビートオブサクセスのトレーニングビート®ヘッドトレーナーであり、音楽業界で40年にわたって活躍するミュージシャン兼プロデューサーの橋田“ペッカー”正人氏(以降、ペッカー氏)である。

日本パーカッション界の草分け的存在で、レコーディングした楽曲は2万5000曲超。日本初のサルサバンド「オルケスタ・デル・ソル」のリーダーと言えば、ご存じの方もいるだろう。数々のバンドを結成してきた経験から身に付けたチームビルディングやリーダーシップ、コミュニケーションのノウハウがプログラムに生かされている。

「ドラムサークルは日本でも10年ほど前から、教育現場や医療福祉分野、国際交流や世代間交流といった各種コミュニティーなどを中心に広まってきました。ビジネス分野での実績はなかったのですが、『ドラムサークルは企業におけるチームビルディングやメンタルヘルスケアの観点からも効果的だ』と考え、法人向けの研修プログラムを開発したのです」(ペッカー氏)

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