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【特集】

ラーニングカルチャーの創造

常に学ぼうとする文化(ラーニングカルチャー)がある企業は、人材育成の投資効果が高く、好業績を維持しやすい。その文化はどのように形成されるのか、事例からひもとく。
2019.12.16

楽しみながら絆を育む
「チャンバラ合戦」でチームビルディングを体感
IKUSA


2019年12月号

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社員のスキル向上を図る研修プログラムはさまざまあるが、大胆にも「チャンバラ合戦」を企業研修に取り入れたイベントが話題を呼んでいる。しかも、チームビルディングやリーダーシップの向上などに大きな成果を上げているという。

 

地域の祭りで人気を集めたチャンバラ合戦

陣羽織姿で刀を持った大人たちが、歓声を上げて敵陣に走り出す。一方で、押し寄せる敵から大将を守るため、陣形をつくって防御を固める。参加者たちの表情は輝き、童心に戻ったかのような笑顔がはじける。

これは、IKUSAがNPO法人ゼロワンと共同運営するイベント「チャンバラ合戦-戦IKUSA-」のひとコマだ。企業がチャンバラ合戦を社員交流のアクティビティーとして活用しているのである。チームビルディングやリーダーシップ向上に効果があるとして、企業の人事担当者から評価が高い。

「チャンバラ合戦」と「社員研修」という取り合わせがユニークだが、実はこのプログラム、もともと企業向けのサービスではなかったという。

「大阪の地域活性化のため、インバウンド(訪日外国人旅行客)向けに実施したイベントが最初でした。日本らしさが味わえ、ゲームとしても面白いものはないかと考えていた時、“チャンバラ”が浮かんだのです。地域の祭りに提案して採用されたのを契機に、一気に広がりました。盆踊り、カラオケ、出店など、地域の祭りはどこも画一的な企画でマンネリ化していました。そこに、多世代参加型のコンテンツとしてチャンバラ合戦を持ち込んだのです。お城や古戦場のある地域では郷土の歴史を知るきっかけになりますし、子どもたちが思い切り外で遊べるイベントとしても人気を集めました」

そう説明するのは、IKUSA代表取締役CEOの赤坂大樹氏である。織田信長・徳川家康連合軍と浅井長政・朝倉義景連合軍の間で行われた「姉川の戦い」や、豊臣秀吉の居城・長浜城が知られる滋賀県長浜市の祭りで採用され、その後、新しいコンテンツを探していた大手旅行代理店を通して各地に広がった。

すると、社員の離職に悩む企業がチャンバラ合戦を知り、定着率向上のためのイベントとして活用するようになった。当初は社員間の交流を深めるアクティビティーとしての利用だったが、徐々にチームワークやリーダーシップの向上にも役立つという評価が定着。今では年間160イベントを開催するチャンバラ合戦のうち、約7割を社内イベントや企業研修が占めている。

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