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【特集】

デジタル×プロモーション

プロモーション(販売促進)手法のデジタルシフトが進んでいる。顧客の消費行動にも大きな影響を及ぼすまでになったデジタルプロモーションの最前線に迫る。
2019.09.30

攻め続ける大阪発のロングセラー
パイン流“バズマーケティング”
パイン

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2019年10月号

1951 年の発売以来、大人気商品の「パインアメ」。発売当時の価格は、1 粒1 円だった(左) パインアメの姉妹品として1965年に発売した「オレンジアメ」(右上) 口の中ではじける泡の爽快感とジューシー感が特 長の「あわだま」(右下)

1951年の発売以来、大人気商品の「パインアメ」。発売当時の価格は、1粒1円だった(左)
パインアメの姉妹品として1965年に発売した「オレンジアメ」(右上)
口の中ではじける泡の爽快感とジューシー感が特長の「あわだま」(右下)

 

「パインアメ」で有名なパインの公式ツイッターが注目されている。12万以上のフォロワー数を集める大阪の中小企業が、ここまで人気を得ているのはなぜか――。そこには、懐かしさから「新しさ」をつくり出す工夫が散りばめられていた。

 

ゆるっと始まった「パインアメ」公式ツイッター
社内で承認された理由は“お金がかからないから”

缶詰のパイナップルを模した愛らしい形と、飽きのこない甘酸っぱい味わい。誰もが知っているロングセラー商品「パインアメ」を製造販売するパインが、ツイッターで人気を集めている。フォロワー数はすでに12万を超え(2019年8月末現在)、ツイッターを通して食品、衣料、雑貨、ゲームまで業界を超えたコラボレーションが広がっている。

同社がツイッターを始めたのは2010年のこと。係長のマッキーさん(ご本人の希望により名前は非公表)からの提案がきっかけだった。

「社内で月1度の提案活動が行われていましたが、上司がもともと開発部だったことから管理部門でも提案活動を推奨。私は個人的にツイッターを楽しんでいたので、『会社でも始めたら面白いのでは』と思って提案しました」(マッキーさん)

日本でツイッターのサービスが始まったのは2008年4月。高校生を含めた若者を中心にユーザーは広がっていたが、大手であっても公式アカウントを持つ企業は数える程度だった。ようやくメディアが一部の企業の活用事例を取り上げ始めたころだ。

一方、同社はそれまで広報や広告宣伝を特に行っておらず、この提案が通る可能性は低いように思われた。ところが、いくつかの社内会議を通って公式ツイッターは見事に承認された。その最大の理由は、「タダ」だったからだという。

「『お金をかけずに広告できるなら良いのではないか』と、ゆるっと認められました」(マッキーさん)

なんとも大阪の企業らしい発想であるが、「良いことはすぐに取り入れる」という同社の気質が後押ししたことは確かだろう。

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