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メソッド2020.10.30

リモートワークで変わる「時間」の意識

「リモートワーク元年」とも言える2020年は、時間に対する意識や価値観が以前と比べ大きく変化した1年となった。

 

その傾向は、セイコーホールディングス「セイコー時間白書2020」でも明らかになっている。同白書で時間に関する具体的な意識や行動について尋ねると、「物事を始める前におおよその目安の時間を計算して行動」(64.8%)、「何事も効率的に進められるよう工夫」(63.8%)などの回答が多数となった。

 

また、時間をうまく使いこなしているかどうかを自己採点してもらうと60.7点となり、71%が「合理化の余地がまだまだある」と回答。2018年の調査結果と比較すると、「時間は効率的に使わないといけない」という意見は60.8%から70%に伸長。時間を効率的に使うことで、自由に使える可処分時間の充実を目指していることが分かる。

 

さらに興味深いのは、リモートワークをしている人としていない人で、時間への意識の違いが明らかになっていることだ。例えば、リモートワークをしている人は73%が「時間に追われている」と答えており、していない人(62.7%)より10ポイント高い。

 

仕事に関する時間がたつ速度について聞くと、リモートワーカーでは「速く感じる」と答えた人が43.5%で、リモートワークしない人(23.6%)より約20ポイントも高い。また、リモートワーカーの74.6%は「時間のメリハリをつけにくくなっている」と回答。リモートワークしない人(59.3%)より15ポイント以上高い結果になった。(【図表】)

 

【図表】時間のメリハリの有無

 

これらの結果から、リモートワークだと「場」の規律が少ない分、「時間」の規律を感じる人が多いことが分かる。また、人と話す時間が少なく、仕事に集中しているため時間は速く過ぎるが、時間のメリハリは曖昧になりがちと言えそうだ。

 

新常態の生活様式への移行を機に、自らの時間への意識や習慣を見直してみては。

 

 

※セイコーホールディングス「セイコー時間白書2020」(2020年6月8日、図表も)

 

 

 

 

 

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