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【コラム】

旗を掲げる! 地方企業の商機

「日経トレンディ」元編集長で商品ジャーナリストの北村森氏が、地方企業のヒット商品や、自治体の取り組みなどをご紹介します。
コラム2017.03.31

Vol.19 リアリティーのある高値
北村 森

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2017年4月号

旅情すら抱かせる

それと、窓が極めて大きい。高さ94cmもあり、これが居住性に寄与している印象です。

そして、内装や備品もふるっていました。前述のようにシートは電動式、個室内のインテリアは木目調に統一されています。備品は、ひざ掛け、ヘッドホン(備え付けのBGMで水音などを流せます)、電源のコンセント、USBの接続端子、iPhone用とアンドロイド端末用それぞれの充電ケーブル。さらに、耳栓、ウエットタオル、歯ブラシなど。「この小さな個室に、よくここまで効率的にさまざまな要素を詰め込んだな」という印象でした。

Wi-Fiは無料で、制限なく使えます。使用時の感覚では、国内エアラインの有料Wi-Fi などよりも通信速度は良好でした。個室空間で隣の客を気にすることなく、手持ちのスマホで動画などを眺め、時折、大きな窓の先に流れる夜景を見ていると、旅情すらも感じられるほどでした。

気になるのは、個室の扉に鍵がかからないことくらいでしょうか。これも法規上の問題かと思われます。また、乗客がバスの外に降りられる途中休憩は1回のみに限られるので、それを嫌う人はいるかもしれません。それと、個室とはいえ、あくまでバスでの旅ですから、熟睡するまでには至りませんでした。

翌朝なんばで降りたときに感じたのは、従来の長距離バス旅と違って身体が痛くなかったという点でした。肩こりと腰痛持ちの50歳の私でこれなら、多くの方には一定の快適性を感じられるのではないでしょうか。

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独立したドレッサーには、簡易な椅子も備える。お手洗いは温水洗浄便座付き。筆者が一般客として乗車した夜は、在京キー局のテレビクルーが取材に訪れていた。運行開始キャンペーン中だったため、降車時には記念品まで手渡された。このバスの運行に対する、力の入りようがうかがえる

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