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【コラム】

旗を掲げる! 地方企業の商機

「日経トレンディ」元編集長で商品ジャーナリストの北村森氏が、地方企業のヒット商品や、自治体の取り組みなどをご紹介します。
コラム2016.12.22

Vol.16 そこまでやるか
北村 森

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2017年1月号

何を変え、何を変えないか

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炊き上がったご飯は、見ほれるほどに粒が立った状態。スープなどの煮炊きも得意。また、低温調理もできるのが強みでもある。 60℃強の設定で熱を入れたローストビーフは美しいロゼ、かつ、内部まできちんと熱が伝わっており、プロの料理人が作ったような仕上がり

しかし、今回のバーミキュラ ライスポットの開発に当たっては、IH熱源部分の製造において、福井県の企業と連携したといいます。内製にこだわっていたのに、なぜでしょうか?
「最初はIH部分も自社開発しようと考えたが、ここは専門性を有した企業と協力する方が得策と決断するに至った」(土方兄弟)

これもまた納得できます。ヒットした商品に関して、次に成すべきことは「何を変えて、何を変えないか」を見定めることだと私は思います。かたくなであってもいけないし、ふらついてもいけない。時には同社のように、方針替えする局面もあるということでしょう。それでも実際には、開発の過程で愛知ドビーがIH部分の設計を見直したそうです。他企業の協力を仰ぎつつも自律性はあくまで保持したわけです。
こうして出来上がったバーミキュラ ライスポットを実際に使ってみました。ブランド米だけでなく、ごく安価なコメも驚くほどの炊き上がりでした。粒が立っていて、甘い。安いコメが大化けするような印象です。今回の商品もまた、ヒットの道を歩みそうです。

筆者プロフィール

北村 森 (きたむら もり)
1966年富山県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。1992年、日経ホーム出版社に入社。記者時代よりホテルや家電、クルマなどの商品チェックを一貫して手掛ける。2005年『日経トレンディ』編集長就任。2008年に独立。テレビ・ラジオ番組出演や原稿執筆に携わる。サイバー大学客員教授(ITマーケティング論)。著書『途中下車』(河出書房新社)は2014年にNHK 総合テレビでドラマ化された。最新刊に『仕事ができる人は店での「所作」も美しい 一流とつき合うための41のヒント』(朝日新聞出版)。

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