コラム2018.12.27
Vol.40 2019年、5つのキーワード
2019年1月号
「違和感」を大事に
新しい年の幕開けです。2019年の最初を飾る今回は、これからの商品づくりを巡るキーワードを5つ挙げたいと思います。
まず4つ、ざっとご説明しますね。1つ目は「違和感を見逃さないこと」。
以前(2018年6月号)、山口県長門市の「百姓の塩」についてつづりました。販売元である百姓庵を営むご夫妻が、創業して最初の年に塩を作っていて、まさに違和感に気付いた。春夏秋冬で塩の味も結晶の様子も違ったという話です。
百姓庵は、その違和感をそのまま放っておかず、思い切って四季ごとの塩を商品化しました。春塩、夏塩……というふうに。
そうしたら、話題が話題を呼んで、いまや増産を重ねているにもかかわらず、1カ月待ちの人気商品に。
商品づくりの成否を左右するのは、こうした違和感を拾う(あれ?どうしてこうなっているのだろう?という疑問を、疑問のままで放置しない)ところにある、と言ってもいい。多くの業界では、2020年の五輪イヤーに向けた商品開発を巡って、2019年はますます競争が激化していくでしょう。そうした中で、違和感への気付きは重要なファクターになるはず。