Vol.34 こんな時代なのだから
北村 森
2018年7月号

5月上旬に、東京・千代田区の貝印本社の一角で催された「スゴパパ工場@貝印?パパが砥いだ包丁はよく切れる!?」の風景。子育て中の男性が対象のイベントで、この夜は14人が参加。それぞれが持ち寄った包丁を使い、貝印のスタッフから研ぎ方を学んだ。このイベントシリーズを企画するのは、東京の株式会社ジョージ。兼業主夫兼放送作家の杉山錠士氏が今年設立した会社で、「家庭円満から社会円満へ」が社業のテーマ
http://www.george-sugiyama.com/
平日の夜にパパが集う
5月上旬の平日夜。東京の秋葉原駅から少し歩いた所にあるビルに、子育て中の男性たちが1人、また1人と、集まってきました。
ここは、大手刃物メーカーである貝印の本社ビルです。この夜は「スゴパパ工場@貝印~パパが砥いだ包丁はよく切れる!~」と題した教室が開かれたのでした。
貝印が共催するイベントですが、企画、運営は、株式会社ジョージという会社です。放送作家として活躍している杉山錠士氏がその代表を務め、杉山氏自身もまた、パパとして家事や子育てに邁進しているといいます。
この「スゴパパ工場」というイベントは、今回の包丁研ぎ教室に限らず、その他にも興味深いテーマで催されています。例えば「デカ肉を上手く焼く」「ホットプレートで広島お好み焼きを作る」といった具合。確かに、妻や子どもたちの前でそうした技を披露すれば、これは自慢できそうです。
ただ、ここで思うわけです。
こうしたパパ向けの啓蒙活動やイベント開催を巡っては、小さな集まりで言えばPTAのパパ会がありますし、知名度のあるNPO法人も奮闘しています。イクメンという言葉も定着しましたし、社会全般での認知度も高まりつつある気もします。なぜ起業する必要があったのか。
杉山氏に聞いてみたら、「起業したからこそできることがある」という答えが返ってきました。