TCG REVIEW logo

100年先も一番に
選ばれる会社へ、「決断」を。
【コラム】

旗を掲げる! 地方企業の商機

「日経トレンディ」元編集長で商品ジャーナリストの北村森氏が、地方企業のヒット商品や、自治体の取り組みなどをご紹介します。
コラム2018.03.30

Vol.31 「実は日本一」を生かす手立て

mori_banner
2018年4月号

「インスタ映え」しない?

201804_hata_01

『いわまの栗菓子 ぎゅ』を生み出したのが2011年。

この『ぎゅ』、とても不思議な菓子であると、私には感じられます。

姿かたちは至っておとなしめ、と言いますか、身もふたもない表現をすると地味です。小さな直方体(ひとくち羊ようかん羹のような)で、表面の焼き色が目を引くぐらい。

で、口にすると、驚きます。栗の高貴な香りが、ぶわぁっと迫ってくる。圧倒されます。

だいたい、これ、和菓子なのか洋菓子なのかも判断しかねるような存在にも思えます。「独自の栗菓子」としか、言いようがないのかもしれません。

201804_hata_02

そして、値段がまた立派。先ほど触れたような小さい直方体9片で、税込み2063円です。ということは、1片200円超えか……。それでも売れているというところが、また実に面白い。

小田喜氏が笑います。「見た目がインスタ映えしない菓子でしょう」。いえいえ、単にSNSで映えることだけを目指した商品は、もはや消費者には刺さらないと、私は思っています。それよりも、今むしろ重要なのは「原石感」でしょうね。まだ大半の人が知らない実力派のスポットなり商品なりを発掘したという、うれしさを提供できる存在こそが、これからのSNSでは反響を呼ぶはず。その意味で言えば、見た目だけにひたすら趣向を凝らすのは、実は賢明ではないのです。

1 2 3 4
旗を掲げる! 地方企業の商機一覧へコラム一覧へ

関連記事Related article

TCG REVIEW logo