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【コラム】

梶原しげるのビジネスに効く!会話のヒント

文化放送のアナウンサーを経てフリーに転身。テレビやラジオ番組の司会として幅広く活躍してきた梶原氏が、ビジネスシーンに役立つ会話のヒントをお届けします。
コラム2017.01.31

vol.17 ヴァンフォーレ甲府で3つの役割を受け持った佐久間さん

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2017年2月号

佐久間さんが番組で語ったこととは

梶原「開幕早々の成績不振に、シーズン途中の思わぬ監督交代。新監督には何とGMだった佐久間さんが就任! 2016年のシーズンもふたを開ければ、佐久間さんが監督、GM兼任! 大変でしたねえ(と、偉そうな私……)」

佐久間「他に適任者を見つけることができず、サポーターの皆さんにはご心配をお掛けしました」

梶原「選手がケガで大勢抜けましたねえ。優秀な選手が次々と他のチームに引っ張られるケースも続出……。結果、最後の最後までもつれ、見ている私なんか、正直言って、ハラハラ、イライラのしっぱなしでした。『よ! チャンス! そこで決めろ!! シュート!(失敗)あらら』みたいな残念な場面では、監督はどういうふうに感じるもんなんですか?」

ここまでお読みになって「お前は何者だ? お前にサッカーの何が分かるのだ? 失礼じゃないか!!」と突っ込みを入れる方は少なくないことでしょう。分かります……。

でも、ジェントルマンの佐久間さんはそんな言葉を一切、口になさらない。すてきなスーツを見事に着こなし、ほほ笑みをたたえた上品な表情で誠実にお答えになるのが、佐久間GMなのです。人間の出来が違うのです。少なくとも山梨では、間違いなく「上司にしたいナンバーワン」の方です。

佐久間「今シーズンもさまざまな場面で、サポーターの皆さまは、さぞやイライラなさったことだと思います。私だって、ハラハラ、ドキドキしますよ。でも、集中している選手を前にして一喜一憂することは、現場の指揮官である私の役割として不適切だと客観的に判断して、そういう振る舞いをしないようにしています」

梶原「カーッとなった気持ちをそのままぶつけることは、しない?」

佐久間「そういうパッションを爆発させた方が選手たちの士気を高めることに役立つ場合だってあるでしょう。勢いに乗っている、行け行けどんどん、という場面とかですね。ところが、普段の場面においては監督という役割の者が、自分のいら立ちをぶつけることで選手のモチベーションを高めることができるとは思えないんです」

梶原「むしろモチベーションを下げてしまう?」

佐久間「そう思います。選手がプレーしやすい空気をつくる、それも私の監督としての役割だと思っています」

梶原「さすが監督!(プロに失礼な発言だなあ……)」

佐久間「私のわずかな振る舞い、語気、一挙手一投足から選手たちは私の心の動揺を感じ取ります。動揺は選手へじかに伝わります。それが彼らのプレーを邪魔するなら避けた方がよい。今起きたミスを悔やむのではなく、次どうすれば、チームとして良い方向に向かうのか?そういう方向に思考を切り替えます。それが現場監督としての、私の役割だと思いますから」

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