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【メソッド】

梶原しげるのビジネスに効く!会話のヒント

文化放送のアナウンサーを経てフリーに転身。テレビやラジオ番組の司会として幅広く活躍してきた梶原氏が、ビジネスシーンに役立つ会話のヒントをお届けします。
メソッド2016.01.20

vol.5 「この人、誰だっけ?」を切り抜けるには
梶原しげる

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もう1つの例を紹介します。欠勤が目立つ社員に対する言葉掛けです。「どうしたの? この頃、休み多いよね」はNGです。自分の置かれた立場や役割、現状に、よほど無頓着な部下を除けば、自分の引き起こしたまずい事態を改善し、何とかしたいとあがいているものです。

上司が不満を、腹立ち紛れで直接部下にぶつけることは、上司の一時的な欲求不満の解消になっても、部下が一歩前進する活力にはなかなかつながりません。あえて、あいまいに「最近、調子どう?」と能天気に語り掛けることで、部下の心を開かせたいものです。

取材したある社員は、「私は君の味方だよ」との上司からのメッセージで、「初めて心の鎧を脱げた」と、話していました。

もちろん「あいまい」「漠然」「非論理的」ばかりで仕事が回るわけがありません。ビジネスでは「的確に、具体的に、論理的に伝え合う」のが大原則です。

その原則に加え、ごくたまに、さりげなく、あいまいな一言が場を和ませる効果を発揮することだって、「なくはない」とのご提案でした。


筆者プロフィール
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梶原 しげる (かじわら  しげる)

早稲田大学卒業後、文化放送に入社。20 年のアナウンサー経験を経て、1992 年からフリーとしてテレビ・ラジオ番組の司会を中心に活躍。49 歳で東京成徳大学大学院心理学研究科に進学、心理学修士号取得。東京成徳大学経営学部講師(口頭表現トレーニング)、日本語検定審議委員も務める。

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梶原しげる著
1400円+税
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好かれる人には 理由がある! 第一印象が抜群にいい人。なぜか、かわいがられる人。だれからも好かれる人気者。アナウンサー・梶原しげるが出会ってきたたくさんの人たちとの交流と自身の経験から、好感をもたれる「話し方」のすべてを伝授する。

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