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【特集】

経営をつなぐM&A

買収によって新規事業を始める際に必要となる時間を短縮できることから、「時間を買う戦略」とも言われるM&A(企業の合併・買収)。アフターコロナを見据えた経営戦略・事業戦略に基づいた、「買って終わり」「売って終わり」にしないM&A 戦略の設計メソッドを提言する。
コラム2021.12.01

経営をつなぐ唯一無二のM&Aコンサルティングモデル:南川 典大

M&Aパートナーの選び方

 

M&Aには資金とノウハウが必要であり、自社単独での実施は心もとないと言う企業も多い。そこでパートナーとしてM&A関連会社が存在するが、読者の皆さまは、仲介会社とFA(ファイナンシャル・アドバイザリー)会社の違いを認識されているだろうか。

 

仲介会社は、俗にいう“両手取引”、つまり売り手と買い手の両方から仲介料を得るモデルである。M&Aを短期間で多く“まとめる”ことが収益増大につながる。顧客から見ると利益相反が課題となっているが、案件の数と対応スピードが業者のチェックポイントだ。仲介会社はすでにM&Aの実績とノウハウがあり、案件情報だけが欲しい企業に向く。ちなみに海外ではM&Aの仲介会社は見られない。

 

一方のFA会社は、売り手もしくは買い手の代理人としてM&Aに関する専門知識を駆使し、一方の経済価値を最大化するためにアドバイスをする。公平性を担保できるが、スピードと情報量は一般的に弱い。

 

TCGはどうか。TCGはコンサルティング会社なので、利益相反を避けるため仲介は行わない。M&Aだけで捉えるとFA会社に入るが、FA会社との違いは専門医と総合病院の違いだ。「M&Aの一気通貫」を標榜している企業は多いが、TCGはその前工程である戦略の構築から後工程である組織体制の構築、グループブランディングまで、経営レベルで一気通貫の「M&Aコンサルティング」を行う。

 

TCGの主力のクライアントは中堅企業であり、さまざまな相談に乗っている。買い手としてM&Aを推進する企業からは、高値づかみやデューデリジェンス(M&Aの対象となる会社や事業の価値やリスクなどを調査すること:以降、DD)不足で失敗したケースをよく聞く。またM&Aをしたものの、トータルとしての企業価値が上がっていないケースも見かける。そもそも企業価値を定量的に図る手法を構築できていない企業も多い。

 

これらの要因は、戦略なき“思い付きM&A”ゆえにビジネスモデルとしてのシナジーを最初から想定できていないケース、CFA(チーフ・ファイナンシャル・アドバイザー)やM&Aに詳しいチームが存在しないケース、譲受した企業を生かす経営システムやPMI(Post Merger Integration:M&A後の経営統合プロセス)のノウハウがないケースなどだ。

 

売り手であっても、M&Aありきでなく、親族内の事業承継、経営と資本の分離、IPO(株式公開)、LBOスキーム(借入金の活用)などによるMBO(経営陣買収)などに悩む企業は多い。TCGではこうした“よろず相談”に個別に乗り、実績を積んできた。

 

「M&A会社も、コンサル会社もたくさんある。しかし、M&Aとコンサルティングを一貫して任せられる会社はタナベ経営しかない」とありがたいお言葉をいただくケースも少なくない。まさに「“経営をつなぐ”唯一無二のM&Aコンサルティングモデル」と自負している。案件数を追うなら仲介会社、M&AのサポートだけならFA会社、M&Aにより企業価値を高めたいならTCGのようなコンサルティング会社がお勧めである。自社のM&Aに関する習熟度、目的によって使い分けていただきたい。(【図表3】)

 

【図表3】M&Aパートナー会社の比較

出所:タナベ経営作成

 

 

経営をつなぐM&Aコンサルティングの強み

 

1.目的別にフルラインアップでM&Aをサポート

 

TCGのM&Aサービス内容は、M&Aを前提とした事業戦略の構築、ターゲットM&A(M&Aの候補先リストを作成し、売り手を発掘するサービス)、FA、DD、PMIという流れだ。

 

後継者不在で企業や事業の売却を希望しているクライアントもあり、そうした企業の支援に立つことも増えてきた。また、将来にわたる競争力が見通せず、大手企業に資本参画してもらうサポートなどもある。

 

中小・零細企業の事業承継に伴う譲渡M&Aの支援も多い。冒頭に記した通り、中小企業の事業承継問題は大きな社会課題である。廃業は想定以上にキャッシュアウトが多く、過去の歴史と伝統が無に帰す。オーナーは代わっても会社、技術、従業員、経営が引き継がれることにより、オーナーの肩の荷が降り、安堵されるケースは多い。もちろん、オーナーは適正な譲渡金を手にできる。

 

TCGの中堅クライアントには「ファーストコールカンパニー(100年先も一番に選ばれる会社)」を目指す成長志向のクライアントが多い。譲受先として自信を持って紹介できる。TCGは全国の金融機関、会計事務所、M&Aブティック、事業承継・引継ぎ支援センター(中小企業基盤整備機構)など約300社とも提携している。

 

また、2021年1月にグローウィン・パートナーズ(GWP)と資本業務提携し、グループへ参画いただいた。GWPは公認会計士20数名が在籍する、M&Aサービスとバックオフィス業務コンサルティングを行うプロフェッショナル集団である。M&A支援実績は500件以上に上り、主な顧客は大手上場企業だ。また、国内の買収・売却のみならず、グローバルM&Aネットワーク大手のM&A WORLDWIDEに加盟し、クロスボーダーM&Aにも強い。

 

アフターコロナに向けてクロスボーダーM&Aを有効な成長戦略の1つと捉え、クライアント大手企業との資本業務提携、企業再編に伴うカーブアウト(事業売却)などのサポートも行っている。

 

中小企業と中堅企業、そして上場・大企業とつなげ、クロスボーダーM&Aにも対応できるフルラインアップモデルがTCGのM&Aの強みである。(【図表4・5】)

 

【図表4】規模別×目的別M&Aモデル

出所:タナベ経営作成

 

 

【図表5】“経営をつなぐ”唯一無二のM&Aコンサルティングモデル

出所:タナベ経営作成

 

 

2.経営の総合病院として企業価値を高めるサポート体制

 

「組織は戦略に従う」(米の経営学者、アルフレッド・D・チャンドラーJr.)のが原則であるが、近年、M&A技術と買収企業をサポートする技術を磨き、HD組織をコア技術として「買収企業の数を増やしながら買収企業を成長させる」という、“組織を戦略”としたビジネスモデルで成長する企業も少なくない。

 

こうしたM&Aによる成長と相性の良い組織モデルはホールディング(HD)組織である。私は多くのHD組織への移行コンサルティングに関わったが、その目的の多くは事業承継のための株価の長期的抑制、資本と経営の分離だった。しかしながら、HD組織の真の強みは、業種も風土も賃金体系も違う会社を包括できること、また社員にグループ会社の社長になれるチャンスを与え、モチベーションを高められることにある。

 

64年の歴史を有する総合コンサルティング会社であるタナベ経営は、HD組織への移行、グループ経営を持続的に行うためのグループ経営システム、グループ経営者育成のコンサルティングメニューを用意している。さらに、これらの企業進化に伴う人事制度の再構築やブランディングにも、長年の実績がある。アフターコロナの事業モデルを支えるために必要な組織モデルのアップデートと、買収企業の経営を任せるグループ社長の育成をセットで行うことも、得意とする分野なのだ。

 

M&Aは経営の手段の1つに過ぎない。“企業繁栄奉仕業”として全体最適視点からクライアントの企業価値を高めるTCGに、貴社の成長と存続をぜひサポートさせていただきたい。

 

M&Aアライアンス

金融機関や会計事務所などと連携し、M&Aを戦略として活用することで、地域企業の成長を促進させ、経済発展へ貢献していきます。

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Profile
南川 典大Norihito Minamikawa
1993年タナベ経営入社。西部本部長、取締役、常務取締役を経て2021年より現職。中長期ビジョンや事業戦略、再生戦略の策定、ブランディングなど、数百社のコンサルティング・教育に従事。2017年よりM&A、金融機関コンサルティング・アライアンス事業の立ち上げに注力し、主導。加えて、現在は東京本社エリアおよびドメインコンサルティング戦略の推進を指揮している。著書に『問題解決の5S』(ダイヤモンド社)ほか。
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