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【特集】

デジタル×プロモーション

プロモーション(販売促進)手法のデジタルシフトが進んでいる。顧客の消費行動にも大きな影響を及ぼすまでになったデジタルプロモーションの最前線に迫る。
コラム2019.09.30

顧客に響くプロモーションとは
庄田 順一

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2019年10月号

道理に合わない販売不振
良い商品を作ったのに、“なぜ”売れないのか?

今、人々の生活や社会、多くの市場にはさまざまな商品(製品・サービス)があふれている。その上、企業を取り巻く環境の変化は目まぐるしい。

価値のある商品をせっかく作っても、それを本来、手にするべき消費者へ届かない。「良い商品なのに、なぜ売れないのか?」。そんな道理に合わない販売不振が当たり前のように起きている。

従来は有効だったマーケティングやプロモーション、クリエーティブも、時流とともに形を変えて常に進化していく必要がある。そうでなければ、あなたの商品は市場から取り残され、企業自体も生き残ることが困難になる。

特に、現在はICT(情報通信技術)を活用した販売促進の手法である「デジタルプロモーション」が、日進月歩を上回る“秒進分歩”で急激な進化を遂げている。スマートフォンの普及やAI(人工知能)の発展で新たな技術やツールが開発され、顧客の購買行動に大きな影響を及ぼすまでになっている。

「無機質で温かみに欠ける」「若者にしか効果がない」「費用がかかる割に効果が見えない」。以前はそういわれてきたデジタルプロモーションだが、時代は変わった。資本規模や従業員数にかかわらず、顧客の心に響く、最先端のデジタルプロモーションにフォーカスすべき時代がやって来たのだ。

市場の成長に応じてプロモーションは
マス(1対n)からワン・ツー・ワン(1対1)へ

ターゲットを限定せず、全ての層を対象とする「マス・プロモーション」は、かつて日本における主流の販促手法だった。市場が成長期の場合、需要が供給を上回り、消費者は商品をじっくりと選り好みするよりも、いち早く入手しようとする購買行動をとる。商品の使用経験もそれほどないため、こだわりはさほど持っていない。

そのような状況においては、消費者に対するプロモーション手法として「マスコミ四媒体」(新聞・雑誌・ラジオ・テレビ)など、広範囲かつ画一的に情報を流せるマス・プロモーションが有効だった。商品の存在を消費者(市場)にまず認知してもらうことが重要であった。

ただ、市場が成熟段階を迎えると、消費者は大抵の商品を体験しており、次第に自分なりのこだわりを持ち始める。需要が頭打ちを迎える一方で、市場の成長性を見込んだ新規参入企業が増えていく。既存企業も、ライバルが増えたからといって、すぐに撤退をするわけではない。その結果、市場は需要よりも供給が多くなる。

よって、企業は細分化していく消費者ニーズに応えなければ、自社商品を選んでもらえない。従って、消費者をセグメントし、個々のセグメントに対し、それぞれのニーズに合わせて異なるプロモーションを行う必要がある。

すでに商品が消費者の元に行き渡った状態になると、認知だけでは具体的な購買行動へつながらない。興味や関心、こだわりの醸成をプロモーションしていくことが重要になるのである。

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