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コンサルタント レビュー

タナベコンサルティンググループの経営コンサルタントが、各専門分野の経営テーマに沿った戦略や施策を提言します。
2017.08.31

「マネジャー」と「リーダー」の違い
中須 悟

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2017年9月号


 
これからの時代に必要な幹部とは
 
企業にとって幹部教育は永遠のテーマである。幹部のリーダーとしての力が企業の生産性や成長性に直結することは言うまでもないだろう。幹部教育の在り方は時代とともに変化する。時代の変化に気付かず旧態依然とした教育を施したり、教育すること自体が目的となって中身に何の工夫もなければ、その成果は限定されたものとなる。

 
では今の時代、あるいはこれからの時代に必要な幹部とはどんな人材か。また、幹部教育はどうあるべきかを考察してみたい。

 
幹部には2つの役割がある。「マネジャー」としての役割と「リーダー」としての役割である。この2つを明確に区分しておかなければ、今の時代に求められる幹部像は思い描けない。
 
マネジャーに求められる価値判断力
 
マネジャーとは、つまり「管理者」である。管理する対象は、人、ルール、業績、方針など多岐にわたる。あるべき姿や方向性に対し常に的確な現状認識をしながら、正しく状況判断をすることが求められる。マネジャー教育の目的は、「幹部が正しく判断する能力を養うこと」と言ってよいだろう。
 
正しく判断するためには、その人なりの価値判断基準がなければならない。借り物の価値判断基準では説得力に欠け、他人の意見(場合によっては部下の意見)に左右されてしまうからだ。

 
物事には常に二面性がある。しかもその両方とも重要であるというケースがほとんどだろう。その上、一方を立てれば他方が立たないという矛盾の構造でもある。このとき安易に割り切って一方の側面で判断すると、すぐに他方から反対意見が飛んでくる。それを権力で抑え付けるのは簡単であるが、それでは真の問題解決にはならない。
 
幹部はそれら矛盾する意見の真ん中に自らの価値判断基準の軸を据え、誰もが納得する判断を下さなければならないのだ。

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