周年記念を活用したブランディングプロモーション
安永 信司
2020年5月号
【図表1】2020年に「周年記念」を迎える企業数

出典:帝国データバンク「2020年『周年記念企業』調査」(2019年11月20日)
自社の歴史を振り返りさらなる飛躍の契機に
企業にとって節目となる年は、業歴や沿革を振り返る機会であり、自社の強みやアピールポイントを再認識する機会にもなる。
帝国データバンクの「2020年『周年記念企業』調査」(2019年11月)によると、2020年に「周年記念」を迎える企業は、全国に15万7507社を数える。このうち50周年を迎える企業は2万5870社と過去最多を記録しており、また、100周年を迎える会社は1176社、200周年は13社となっている。(【図表1】)
2020年を迎えるに当たって、すでに周年を祝う記念事業や、さらなる発展のための計画を立てている企業も多い。例えば、食品会社A社は創業当時の味わいやデザインを現代風にアレンジした100周年記念ブランドを発表した。熱エネルギー機器の製造・販売メーカーB社は、次の100年へ向けた新スローガンを策定し、2019~2021年の3年間でさまざまな周年事業を展開していくという。
企業を長い間、存続・発展させていくのは容易なことではない。だからこそ周年記念事業は、自社の記念となる日を華々しく祝うだけでなく、自社ブランドのイメージ向上や新たなプロモーションの機会にすべきだ。
さらには、創業当時からの歴史を再確認することで原点に立ち返り、この区切りを転換期と位置付けて事業戦略や方針を見直すことも重要である。周年記念は新たなビジネスチャンスであり、リブランディングのチャンスとも言える。