経営陣こそ理解したいWeb活用戦略
木ノ下 哲也
2018年10月号
新規開拓受難時代
こんなデータがある。法人営業社員に「最も苦痛なことは何か」を聞いたところ、1位が「新規見込み客への飛び込み営業」、2位が「新規見込み客へのテレアポ」で、“新規開拓”が上位を占めた。また「目標達成の課題は何か」を聞くと、1位が「新規見込み客の獲得」、2位が「見込み客へのアプローチ方法」だった(イノベーション調べ、2015年)。つまりBtoB(企業間取引)の営業社員の多くは新規開拓に課題を抱えているが、見込み客獲得のための最適なアプローチが分からず、苦痛を感じているということになる。
今はインターネットで情報を容易に入手できるため、売り込まれる側にすれば営業担当者が来て説明するというプロセスは不要となりつつある。よって従来の営業活動だけでは見込み客の開拓や購買意思決定に影響を与えることが難しくなっている。
一方、営業活動で重要性が高まっているのがWebの活用だ。従来の営業活動を強化するより、いかにWeb上で自社の商品・サービスを見つけてもらい、必要と認識してもらうかに注力する方が売り上げ拡大の近道になる。
そこで本稿では、BtoB営業でのWeb活用について述べていきたい。