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コンサルタント レビュー

タナベコンサルティンググループの経営コンサルタントが、各専門分野の経営テーマに沿った戦略や施策を提言します。
2018.06.29

組織と個人の「メンタル・モチベーション」
浜西 健太

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2018年7月号


 
自分が楽と感じる状態の基準を徐々に引き上げる
 
最後にお伝えしたいことは、モチベーションのメカニズムである。つまり、人のモチベーション(やる気)は、上がり続けることがないということだ。

生物が内部・外部環境の変化に対し、体温や血糖値など生理的状態を一定に保つ性質を「恒常性」(ホメオスタシス)と呼ぶ。人にも必ず恒常性が作用しているため、自分自身が楽だと感じる状態(コンフォートゾーン)を自然に維持しようとする。


この性質を知らずに、「○○さんはやる気がないようだから駄目だ」とか、「私は昨日までやる気があったのに、今日はやる気がない。情けない」……と考えるのは危険である。人のモチベーションは上がりもするし、下がりもする。どんなに優れた人でも、やる気が常に上がり続けているということはあり得ない。


繰り返しになるが、精神状態の浮き沈みは、一個人の甘えや怠け癖に起因しているのではなく、そもそも人が持っている生来の性質に起因する。自分にも恒常性が働いていることを前提に、自分が楽だと感じるコンフォートゾーンの基準を徐々に引き上げることが大切だ(高いレベルの仕事が面白くなってくる=コンフォートゾーンが上がる)。


そのために、私たちがすぐに取り組めることは、次の2点である。1点目は、人には恒常性が働いていることをまず理解する。その上で、自分が違和感を覚えること、少しだけ負荷のかかることに挑戦してみることが大切である。


2点目は、自分の口から出る言葉を、「プラスのストローク」に置き換えるということだ。ストロークとは、対人コミュニケーションにおいて、その人の存在や価値を認める言葉や働き掛けをいい、プラスとは快適な気持ちになることを指す。つまり、自己を肯定する言葉を口にする。マイナス(否定的)の言葉は、自分の耳を通り、脳まで伝達される。その結果、マイナスの暗示を自分自身にかけることにつながってしまう。


このメカニズムを押さえつつ、個人と組織の2軸からメンタル・モチベーションについて考えていただきたい。

 
 

タナベ経営 経営コンサルティング本部 チーフコンサルタント 浜西 健太 Kenta Hamanishi

  • タナベ経営
  • 経営コンサルティング本部
    チーフコンサルタント
  • 浜西 健太
  • Kenta Hamanishi
  • 経営者の思いを受け止める「経営相談パートナー」として、人材成長支援を軸に、数多くの企業を支援している。ビジョン実現に向けた社風改革、社員のモチベーションアップからメンタルへルス支援まで幅広い経験を持ち、人材成長への熱い思いとポジティブパワーで多くのファンから信頼を得ている。

 
 

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