「会社が成長するには何が必要か」。この問いへの答えはさまざまです。「ヒット商品を作る」「優秀な人を採用する」「海外に進出する」、または「羽振りのいい客を捕まえる」「社長を交代させる」と言う人もいるでしょう。しかし、「ビジネスモデルを変える」と答える人は多くありません。

日本企業は、技術開発や品質管理、コスト削減など機能単位での改善水準が極めて高いにもかかわらず、「誰に」「何を」「どのように」提供するかというビジネスモデルの視点で事業を捉えることが苦手です。本書は日本経済や社会環境の変化と課題をひもときつつ、いかにビジネスモデルを変革（イノベーション）していくかに焦点を当てています。

第3章では、高い付加価値を提供しているビジネスモデルを、ロングテールモデル、プラットフォームモデル、コーディネーションモデルといった14タイプに類型化し、それぞれの概要とロジック、代表的な事例企業を紹介。また、実際に各モデルを活用している優秀企業を取り上げ、立体的にビジネスモデルへの理解が深まる設計となっています。イノベーションに踏み出そうとする企業の良き道案内となる1冊です。